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船積までのリスクをカバーする輸出FOB保険:日本

船積までのリスクをカバーするFOB保険の概要、およびどのような場合に必要か、教えてください。

FOB保険は「輸出FOB保険」のことで、日本の各港から輸出される貨物について、国内各地の各工場、倉庫または港頭倉庫搬出から本船積込みまでの輸送中および保管中の危険を併せてカバーする保険です。

I.「輸出FOB保険」が必要な場合
輸出貨物について売主・買主のいずれが貨物保険を手配するかは、インコタームズなど、売買契約を締結する際に用いられる取引条件(Trade Terms)によって決まります。 インコタームズ2010では、輸出契約の取引条件がFOB、CFRまたはCIFの場合、貨物が本船の船上に置かれた時に、初めてリスク負担が海外の買主に移転します。取引条件がCIFの場合、売主は本船積込みまでは自己のために、本船積込み以降は買主のために一貫して貨物海上保険を手配します。一方、FOBやCFRでは、買主は危険負担の移転時以降買主側で貨物海上保険を手配します。そのため、日本の売主は本船積込みまでのリスクをカバーするものとして、「輸出FOB保険」が必要です。

II.「輸出FOB保険」の概要

1.対象となる貿易条件
FOB条件あるいはCFR条件の契約が対象です(注1)。

2.保険条件と補償の範囲
基本条件は、輸送される貨物の種類、輸送の実態などに応じて「オールリスク担保」または「特定危険担保」条件を選択します。前者はすべての偶然の事故によって生じた損害を補償するもの、後者は火災・爆発、もしくは輸送用具の衝突・転覆・脱線・墜落・不時着・沈没・座礁・座州によって生じた損害または共同海損犠牲損害を補償するものです。
ただし、輸出FOB保険は内航貨物海上保険の一種で、オールリスク条件であっても、貨物が陸上および湖川にある間の地震・噴火、またはこれに関連する津波・火災による損害は、保険金の支払い対象にはなりません。

3.主な引受方式

  1. スポット引受方式:
    スポット輸出貨物を対象とした補償期間の短い(タイムリミット(注2):15日間)引受方式で、1輸送ごとに申し込みます。
  2. 長期契約方式:
    継続的に輸出する貨物を対象とした引受方式で、あらかじめ締結した包括予定保険証券(Open Policy)によって対象貨物を特定し、長期間(タイムリミット:1年間)カバーする引受方式です。輸送額を1カ月分取りまとめて翌月保険会社に通知しその分の保険料を支払います。

4.保険の始期と終期
貨物が輸出する目的で、発送地の倉庫その他の保管場所から搬出された時に始まり、輸出本船に積込まれた時またはメーツ・レシートが発行された時に終わります。

5.保険額
通常、インボイス金額(Invoice Value)の110%を保険金額とします。

6.保険料率
貨物の種類・性質・梱包・輸送方法・輸送期間・保険条件・引受方式等のリスク実態により保険会社が取り決めます。

(注1) 貿易条件で定める危険の移転時点は、FCA、CPTでは運送人への貨物引渡し時点、FASでは本船の船側に貨物を置いた時点であり、それまでの危険を輸入者が負担する貨物海上保険ではカバーされないため、輸出者は別途保険を手配する必要があります。
(注2)タイムリミットとは危険開始日の翌日の午前零時から起算した補償期間です。

参考資料・情報
インコタームズ2010 国際商業会議所日本委員会発行


調査時点:2011/08

記事番号: A-010732

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