農林水産物・食品マーケティング基礎情報

最終更新年月:2026年7月

人口・経済発展状況等

台湾の人口、GDP、為替レート、在留邦人数、進出日系企業数等の基本情報については、概況・基本統計 を参照してください。

訪日外客数 6,763,424人 2025年暫定値、日本政府観光局(JNTO)
日本食レストラン数 7,100店 農林水産省「海外日本食レストラン国・地域別概数」 (令和7年11月28日)

日本からの農林水産物輸出状況

輸出額順位 3位
輸出総額 1,812億円
農産物 1,364億円(75.3%)
林産物 45億円(2.5%)
水産物 403億円(22.2%)
輸出額の多い品目 アルコール飲料(174億円)、ホタテ貝(133億円)、牛肉(133億円)、りんご(105億円)、 ソース混合調味料(102億円)

(出所)農林水産省「2025年農林水産物・食品の輸出実績」

市場特性等

味覚・嗜好上の特徴
  • 一般的に、薄味が好まれる。台湾のみそ汁やマヨネーズなどは日本人にとって味が薄かったり、甘く感じられることも多い。
  • スイーツの糖度は基本的に日本よりも低いが、ジューススタンドのドリンクなどは日本より甘い傾向にある。
  • 香辛料で味付けすることが多い。また、台湾バジル(九層塔)やパクチーを使用することも一般的である。
  • 冷たい料理や飲み物よりも、温かい料理や飲み物が好まれる傾向がある。
  • 日本に渡航経験のある人や若年層を中心に、本場の味を好む層も存在する。
  • 宴会以外で食事中に飲酒する人は少なく、食事をする場所と酒を飲む場所を区別する傾向がある。ワインは常温で飲める赤ワインが主流。クラフトビールの人気も高まっている。
  • 米飯は、丼物として食べることが多く、米飯だけで食べることはあまりない。
  • 日系の回転ずしや高級すし店では、日本産水産物のすしネタが人気である。
  • 台湾市場で流通している既存商品であっても、日本産品として製法やパッケージ・ブランド力・味などで明確に差別化できる商品が求められる。
制度的制約
  • 牛肉:厚生労働省が認定し、台湾政府当局が承認した食肉処理施設に由来することが条件。2025年5月から日本産牛肉の月齢30カ月以下の輸入制限が解除され、月齢の制限なく輸出が可能。
  • 豚肉:台湾行政院が2018年11月16日に豚肉およびその関連製品の輸入を停止する旨を公表したことを受け、輸出検疫証明書の交付が一時停止されている。
  • 豚肉製品:日本における豚熱発生により輸入が一時停止されていたが、2023年1月19日以降、認定施設で加工された加熱豚肉製品の輸入が認められている(日本での認定施設はなし)。
  • 鶏肉:輸入は認められていない。
  • 鶏卵:日本での鳥インフルエンザ発生に伴い輸入が実質的に停止中(一時的に、2022年7月から2024年6月までは期限・条件付で輸出再開)。
  • 乳・乳製品:2019年3月1日から衛生証明書の添付が義務付けられている。
  • 水産物:2024年1月1日から水産食品(HSコード:03(すべて)、1604、1605 )を対象に、新たな施設認定制度の開始と衛生証明書の添付の義務化が予定されていたが、新規制の施行が延期され、施行日は未定である。
  • 貝類:2018年1月1日から衛生証明書の添付が義務付けられており、2024年6月から電子発行に切り替わっている。また重金属の基準値超過により輸入できない場合がある。
  • コメ:2003年から関税割当品目となっている。関税割当枠外の輸入は、1kg当たり45台湾元の関税が課されるため、関税割当の輸入枠の配分を受けた業者経由で輸出するのが現実的である。
  • 青果物、茶、水産物:輸入時検査で不合格となる事例が増えているため、台湾の「残留農薬許容量基準」、「食品中の汚染物質および毒素に関する衛生基準(食品中汚染物質及毒素衛生標準)」などへの適合状況を輸出前に確認することが推奨される。違反回数が多い品目は、通常のサンプル検査より高い抽出比率が適用される「強化サンプル検査」が毎年指定されるので留意。
  • 包装済食品には、2015年7月から栄養成分表示項目として、新たに「糖」の表示が義務付けられている。また、2020年7月1日からアレルゲン表示対象物質が6品目から11品目に拡大された。
  • 「食用硬化油の使用規制」において、2018年7月1日(製造日基準)から部分水素化油脂(水素化処理をされているものの完全飽和には達しておらず、ヨウ素価が4を超えるもの)の食品への使用が禁止されている。
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う輸入規制
2025年11月21日以降、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、および千葉県の5県の食品に義務づけられていた放射性物質検査報告書と、日本産すべての食品への産地証明書の添付が不要となりました。
商流・物流・商習慣
  • 高級百貨店(SOGO、微風広場、新光三越、高島屋等)の高級スーパーでは日本産食品の品ぞろえが豊富だが、一般スーパーや量販店では調味料など一部の食品に限られる。
  • スーパーマーケットやコンビニエンスストア、レストランなどでは冷蔵・冷凍品も広く流通しており、独自のコールドチェーンが整備されている。
  • 旧正月や中秋節には食品(高級果物や和牛など)のギフトを贈る習慣がある。
  • 消費者の92%がECサイトを利用しているとの調査報告がある。2025年の各ECサイトの域内市場シェアは、蝦皮24h(25%)、momo(24%)、PChome 24h購物(8%)、Yahoo購物中心(5%)、博客來(2%)、Coupang(1%)、その他(7%)となった。
Eコマースの概要
  • 品目別では「日用品」「家電・電気製品」「衣料品」「食品」の人気が高い。
  • 「たばこ酒管理法」第30条により、アルコール飲料の自動販売機、通信販売、Eコマースでの販売は禁止されている。
外食・小売等の状況
  • 中華・台湾料理に次いで日本食レストランの店舗数が多い。日系のほか、「日式」と呼ばれる現地の日本料理店も多数存在する。これらの店舗は、他国・地域と比べても比較的高い水準にあるとされる。
  • 全般的に薄味を好むが、本物志向で日本と同じ味を好む層も増えており、味付けを現地向けに調整していない店舗の方が人気は高い。
  • コンビニエンスストアの店舗数は多く(2025年:セブンイレブン7,248店、ファミリーマート4,470店)、スナックやカップ麺、弁当のほか、コーヒーなどの飲料がよく売れている。
  • 新型コロナウイルスの影響後、料理や食料品などの宅配サービスが普及している。72%の消費者が利用したことがあるという調査結果もある。
日本食普及状況等
  • 日本産食品は種類、流通量ともに豊富であり、市場は成熟している。
  • 日本産品であれば試験的に購入される可能性はあるものの、継続的購入につながるとは限らない。市場における競争は非常に激しい。
お問い合わせ先
ジェトロ農林水産食品部 市場開拓課
Tel:03-3582-5186
E-mail:afa-research@jetro.go.jp