知的財産情報(知財関連法律改正の動き) 【法案提出】特許法の一部改正法律案(議案番号:2216743)

2026年02月13日

議案番号:2216743
提案日:2026年2月11日
提案者:チョン・ジヌク議員、他12人

提案理由及び主要内容

現行特許法は、特許権又は専用実施権の侵害について、法院(裁判所)が差止命令等の判決を下しても、当該判決が実際に履行されたかを確認できる制度的な装置が不十分であるため、権利者が実効的に権利救済を受けることが困難であるという問題がある。 特に、侵害中止の有無や是正措置の履行状況に関する情報は、ほとんどが侵害者に偏在しているため、権利者が判決後も侵害継続の有無を確認する上で、構造的な限界が存在し、これにより侵害禁止判決の実効性が低下している。
これに対し、判決相手方に対する資料提出要求及び現場確認を可能とする制度を整備し、侵害禁止判決の履行状況を体系的に管理することにより、特許権者及び専用実施権者の権利保護を強化し、特許紛争の実質的終結を図るものである(案第126条の3新設及び第232条)。

参考事項

本法案は、チョン・ジヌク議員が代表発議した 「実用新案法一部改正法律案」(議案番号第16744号)及び「不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律一部改正法律案」(議案番号第16745号)の議決を前提とするものであるため、同法律案が議決されない場合又は修正議決される場合には、これに合わせて調整されるべきである。

特許法一部改正法律案

特許法の一部を次のように改正する。
第126条の3を次のように新設する。
第126条の3(判決等の履行確認)1) 知識財産処長は、特許権又は専用実施権の侵害に関し、法院(裁判所)が第126条第1項に基づく侵害の禁止又は予防を命じ、又は同条第2項に基づく措置を命じた執行力のある判決又は決定(以下「判決等」という。)がある場合には、その履行の有無を確認するため、判決等の相手方(以下 「履行義務者」という)に対し、大統領令で定めるところにより、次の各号の事項に関する報告を命じ、又は資料の提出を要求することができる。
1. 判決等で特定された対象の保有・流通状況
2. 判決等で命じた措置の履行内容及び完了の有無
3. 判決等で特定された対象に関する履行措置の証憑資料
2) 知識財産処長は、第1項に基づく履行の有無確認のために必要な場合、関係  人の同意を得て、関係公務員に事業場・倉庫・販売場等(住居を除く)に出入りさせ、判決等で特定された範囲及び必要な最小限の範囲において現況を確認させることができる。この場合、関係公務員はその権限を示す証票を携帯し、これを関係人に提示しなければならない。
3) 第1項及び第2項に基づく手続及び方法並びに資料提出の範囲等必要な事項は、大統領令で定める。
4) 第1項から第3項までの履行確認は、「行政調査基本法」第15条を遵守しなければならない。
第232条第1項及び第2項をそれぞれ第2項及び第3項とし、同条に第1項を次のように新設し、同条第3項(従前の第2項)中「第1項に」を「第1項及び第2項に」とする。
1) 次の各号のいずれかに該当する者には、2千万ウォン以下の過怠料を賦課する。
1. 第126条の3第1項に基づく報告又は資料提出の要求に従わなかった者
2. 第126条の3第2項に基づく現況確認を拒否・妨害又は忌避した者

附    則

この法律は、公布後6か月を経過した日から施行する。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195