知的財産情報(知財関連法律改正の動き) 【法案提出】 実用新案法の一部改正法律案(議案番号:2214270)
2025年11月14日
提案日:2025年11月14日
提案者:クァク・サンオン議員、他9人
提案理由及び主要内容
現行法は、実用新案権者の権利保護のため、「特許法」上の損害賠償請求権及び損害賠償請求権等民事訴訟手続に関する規定を準用している。
しかし、実用新案権関連の侵害訴訟において、侵害行為の立証及び損害額の算定に関する証拠資料は一般的に侵害者が保有しているが、訴訟過程で資料を提出しない、あるいはこれを毀損して侵害訴訟で証拠として活用できないようにする場合があり、権利者は依然として侵害に対する証拠確保及び被害立証に困難を経験している。
一方、米国は証拠開示制度(Discovery)により、全方位的に証拠を確保でき、ドイツは専門家調査制度(Inspection)を設け、裁判所が指定した専門家が侵害立証または損害額算定に必要な証拠を調査するよう定めている。日本の場合もドイツの制度を参考に、専門家による事実調査を進め、証拠確保が可能となるよう制度を整備した経緯がある。
これを受け、専門家による事実調査、法廷外供述の録取及び資料保全命令制度を導入するとともに、現行の資料提出命令制度及び秘密保持命令制度を改善し、実用新案権侵害訴訟における実体的真実を明らかにすることで、実用新案権者及び専用実施権者の権利保護を強化すると共に、迅速に紛争が解決されるようにするものである(案第30条等)。
参考事項
本法案は、クァク・サンオン議員が代表提案した「特許法一部改正法案」(議案番号第2213972号)の議決を前提とするため、同法案が議決されない場合または修正議決される場合には、これに合わせて調整されるべきである。
実用新案法の一改正法律案
実用新案法の一部を下記とおりに改正する。
第30条中「第128条の2」を「第128条の2から第128条の7まで」とする。
第43条の題名以外の部分を第1項とし、同条に第2項を次のように新設する。
2) 次の各号のいずれかに該当する者は、「刑法」第129条から第132条までの規定を適用する場合には、公務員とみなす。
1. 第30条により準用される「特許法」第128条の4第3項に基づき陳述人の陳述を映像録画する者の中で公務員でない者
2. 第30条により準用される「特許法」第128条の6第2項に基づき指定された専門家のうち公務員でない者
3. 第33条により準用される「特許法」第154条の2に基づき指定された専門審理委員
第47条第2項を第3項とし、同条に第2項を次のように新設する。
2) 第30条により準用される「特許法」第128条の4第5項に基づき宣誓した当事者以外の陳述人が虚偽の陳述をした場合には、5年以下の懲役又は1千万ウォン以下の罰金に処する。
第49条の2第1項中「事由なく」を「事由なく第30条により準用される『特許法』第128条の6第5項後段による秘密保持義務又は」とする。
第52条第1項及び第2項をそれぞれ第2項及び第3項とし、同条に第1項を次のように新設し、同条第3項(従前の第2項)中「特許庁長官が」を「裁判所が賦課・徴収し、第2項による過料は大統領令で定めるところにより知識財産処長が」とする。
1) 正当な理由なく第30条により準用される「特許法」第128条の6第11項に違反して調査を拒否・妨害又は忌避する場合、裁判所は決定により次の各号の区分に応じた金額の過怠料を賦課する。
1. 法人の場合:1億ウォン以下
2. 法人の役員・従業員及びその他の利害関係人の場合:5千万ウォン以下
附 則
第1条(施行期日)この法律は、公布の日から起算して1年を経過した日から施行する。
第2条(実用新案権又は専用実施権侵害訴訟等に関する適用例)第30条、第43条、第47条第2項及び第49条の2の改正規定は、この法律の施行後に提起される訴訟から適用する。
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