知的財産ニュース 成功の陰に隠された「模倣品」…有名なK-アイウェアの模倣企業の代表が逮捕

2026年3月17日
出所: 韓国知識財産処

– 韓国知識財産処、新商品の形態模倣犯罪のみで初の逮捕および犯罪収益の追徴保全(78億ウォン) –

– 人気商品のデザインをそのまま模倣した商品51種類、約32万個(123億ウォン相当)を販売 –


韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)の技術デザイン(意匠)特別司法警察(以下「技術警察」)と大田地方検察庁 (キム・ドワン検事長)特許犯罪調査部は、他人の商品形態を模倣した商品を輸入・販売した法人A社の代表A氏(38歳、拘束)ら3名を、「不正競争防止および営業秘密保護に関する法律」違反の疑いで起訴したと17日に明らかにした。他人の新商品をそのまま模倣した犯罪(商品形態模倣犯罪)のみで初めて拘束された事例である。

技術警察によると、A氏は関連経験が全くない人物で、アイウェアブランドを2019年に設立した。A氏は、別途の意匠開発要員もいない状態で、韓国国内の有名アイウェアブランドB社のサングラスなど人気商品を自ら撮影し、海外にある製造業者に送信するなどの方法で生産された模倣品51種類、合計32万1000点余り(販売価格123億ウォン相当)を2023年2月から2025年6月まで販売した疑いがある。また、A氏は2023年8月から2025年6月にかけて、模倣品44種類、合計41万3000点余りを輸入した疑いも持たれている。

A社の模倣品(51種)のうち29種は、3Dスキャンで輪郭線に変換し、被害商品と比較したところ、誤差範囲1mm以内で一致する線が95%以上を占めた。このうち18種は99%以上の一致率を示し、いわゆる意匠「デッドコピー」商品に該当することが調査で判明した。

A社の模倣品により被害を受けたB社は、各商品開発に最低1年以上の研究・開発期間と約50名の専門人材を投入するなど、独自のK-ブランド価値を構築してきた企業である。今回の事件により、B社はブランド価値の毀損および莫大な売上減少による経済的被害を受けたという。A氏の犯行は、独創性と斬新さを強みとして成長してきたK-ファッション産業の発展にも否定的な影響を与えたと評価されている。

<意匠権のない人気デザインを模倣した容疑のみで初の逮捕、犯罪収益金78億ウォンの追徴保全>

ファッション業界の特性上、流行商品のサイクルが短く、デザイン未登録の商品が多いとが知られている。実際、B社の被害商品51種もデザイン未登録の状態であることが確認された。技術警察は、A氏が創作的な努力なくB社の新商品をそのまま模倣し、短期間で爆発的な売上成長を遂げた点や、産業全体に悪影響を及ぼす恐れなどを考慮し、未登録デザインの模倣犯罪として初めてA氏を拘束起訴することになった。

また、技術警察は犯罪収益の処分を阻止するため、確定判決が出るまでA社の財産を凍結すべく、去年7月に55.6億ウォン、9月に22.6億ウォンの追徴保全を申請し、大田地方裁判所は総額78億ウォン規模の追徴保全決定を下した。さらに、技術警察と検察は協力し、A氏が保管していた模倣品約15万点を任意提出の形式で確保し、さらなる流通の可能性を遮断した。

<デザイン創作者の努力およびアイデアの成果物を死角なく保護>

韓国知識財産処は、2017年の法改正により、登録されていないデザインであっても、3年以内の新商品である場合には、これをそのまま模倣して販売するなどの不正競争行為が発生した場合、刑事処罰が可能となるよう改正した。これにより、創作者の努力とアイデアが正当に保護される公正な市場秩序の確立に向けて、政策的な努力を尽くしている。

韓国知識財産処のキム・ヨンソン処長は、「今回の事例は、意匠権のない新商品の形状をそのまま模倣して販売した行為を刑事処罰し、被疑者を拘束した初の事例であり、意匠権保護の死角を解消したという点で意義がある」とし、「今後、知識財産処は創作と革新が正当に保護される環境を整備して、意匠権侵害や新製品の形状模倣を活用し、ただ乗りする犯罪に対しては厳罰に処していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195