知的財産ニュース 半導体分野における特許審査、予測可能性を高める
2026年3月9日
出所: 韓国知識財産処
- 韓国知識財産処、「半導体分野における特許審査実務ガイドライン」を制定 -
- 企業の圧倒的な技術競争力の強化を支援…4月に説明会を開催 -
韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は、激変する半導体技術の覇権争いの時代において、韓国企業が質の高い特許を早期に確保できるよう、半導体分野の特許判断基準を提示した「半導体分野における特許審査実務ガイドライン」を制定し、配布する。
半導体産業は、EUV(極端紫外線)露光プロセス、非晶質炭素ハードマスク、HBM、次世代人工知能半導体(NPU、PIM)など、微細化・集積化・高速化が急速に進んでおり、半導体産業の特性を反映した特許審査が必要だという産業界の声が高まっていた。
韓国知識財産処は、特許性の判断に関する明確な基準の提示が必要であるという半導体現場の意見*を反映し、実際の審査事例の中から頻度の高い事例を発掘・厳選し、特許性の判断を条文別・類型別に区分して「半導体分野における特許審査実務ガイドライン」を制定した。
* 企業および弁理士業界へのアンケート調査:進歩性の判断基準に対する不満の回答が最も高かった
審査実務指針は、大きく分けて以下の3つの中核事項に関する具体的な特許性の判断基準を盛り込んでいる。
1. 発明の説明の記載要件:発明の実施可能性の要件などに関する判断方法
2. 請求範囲の記載要件:請求項の不明確な記載などに関する判断方法
3. 進歩性等の特許要件:先行技術の結合の容易性、単純な設計変更等に関する判断方法
これら3つの中核事項ごとに頻繁に発生する類型*を導き出し、各類型の実際の半導体分野における審査事例を選定して判断方法を提示した。この他にも、半導体分野で頻繁に発生する「製造方法の限定による物品(PBP:Product by process)の請求項」の特許性判断方法も盛り込んだ。
* 例1)発明の説明の記載要件の類型:半導体関連の論文に照らして、発明の説明に記載された事項のみでは、請求項の発明を技術的に実現できない場合
例2)進歩性等の特許要件の類型:先行技術には上位概念的な構造としてのみ言及されているだけで、出願発明の具体的な構成とそのもたらす効果が提示されていないため、先行技術から進歩性が否定されない場合
韓国知識財産処は、今回の半導体分野の特許審査実務案内書を韓国知識財産処のウェブサイト*にて配布し、半導体分野の産・学・研などの関係者の理解度を高めるため、2026年4月に半導体IP協議体を対象に説明会を開催する予定である。
* ウェブサイト:韓国知識財産処ウェブサイト
韓国知識財産処のキム・ヒテ半導体審査推進団長は 「今回の半導体分野の特許審査実務ガイドラインの制定により、審査の一貫性を高め、韓国の半導体企業が質の高い特許を確保できるようになるだろう」とし、「知的財産戦略を策定する余力がなかったファブレス企業や素材・部品・装置企業など、中小・中堅企業が質の高い明細書を作成する上で、実質的な指針となることを期待している」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195





閉じる