知的財産ニュース 韓国知識財産処、「AI分野の特許審査実務ガイド」を改正

2026年1月15日
出所: 韓国知識財産処

韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は15日、出願人の理解を図るため、人工知能(AI)分野の特許審査実務ガイドを改正し配布すると明らかにした。

AI分野の特許審査実務ガイドは、AI技術に関連する明細書記載要件および進歩性判断に関する理解を図るための実務指針であり、2020年の制定以降、AI技術の発展に合わせて継続的に補完・改正されてきた。

今回の改正は、最近フィジカルAI、オンデバイスAIなど新たな形態のAI技術が産業全体に急速に拡散していることを受け、最新技術に関する特許審査の事例が必要だという現場の要請から始まった。知識財産処は昨年7月、「AI審査基準協議体」を発足させ、韓国のAI代表企業・機関と意見交換しながら改正案を準備し、国民意見聴取を通して最終案を作成した。既存10件の審査事例に5件の最新事例を加えた審査実務ガイドは、知識財産処ウェブサイト*からダウンロードできる。
* 知識財産処ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます → 冊子/統計 → 刊行物 → 知的財産審査基準/マニュアル → 技術分野別審査実務ガイド(2026.01.)

新たに追加された審査事例は、AI技術を活用して特許が認められた事例と拒絶された事例の技術的な特徴を比較して提供することで、AI研究者や発明者が特許出願時に容易に参照できるよう構成されている。例えば、オンデバイスAI技術を搭載した「サービングロボット制御」事例は、公開されたAIモデルを広く知られた方法で軽量化し、ロボットに搭載した場合は特許を取得できないが、ロボットが移動する飲食店内の環境、ロボットの利用可能なリソースなどを反映して公開されたAIモデルを最適化・軽量化した場合は、特許が認められる可能性があることを示している。

「AIスピーカーを用いた専門的な回答提供」事例は、従来のオンラインチャットで行っていた質疑応答を、単純に生成AIに変更した場合には特許を取得できないが、音声認識で年齢層を認識し、生成AIにカスタマイズされた質問を生成する場合には特許として認められることを示している。

ただし、審査実務ガイドを参照する際に留意すべき点は、ガイドに掲載された事例は出願当時の技術水準に照らして特許性を判断したものであり、実際の審査時には当該出願時点において判断する点である。

韓国知識財産処のパク・ジェイルデジタル融合審査局長は「AI分野の特許審査実務ガイド改正過程で最も重点を置いたのは現場の声」とし、「急変するAI技術の変化に対応し、産業界と緊密に連携し、知的財産基盤の革新活動を支援していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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