知的財産ニュース 韓国政府、R&D全サイクルの知的財産調査・分析方向をガイドする標準ガイドラインを発表
2025年12月2日
出所: 韓国知識財産処
‐韓国知識財産処・国家知識財産委員会・科学技術情報通信部、「知識財産権戦略的調査・分析ガイドライン」を初めて発刊‐
‐単なる「調査」ではなく、「戦略分析」を標準化…特許紛争を未然に防ぎ研究成果を高める‐
・(事例1)研究員Aは太陽電池のコア源泉技術の研究開発中に、研究技術とほぼ同一の海外企業の特許を発見し、ロイヤリティ流出、特許紛争リスクを理由に開発を中断した。
・(事例2)研究院Bでは、抗アレルギー効能実験の天然物が数万種と膨大であるため、研究の方向性を決めかねていたが、特許分析を通じて天然物素材の空白領域を把握したことにより、研究期間および費用を大幅に短縮しただけでなく、コア特許の確保もでき、C社に技術移転することに成功した。
政府が研究開発(R&D)現場で知的財産の調査・分析を効果的に行えるよう、具体的な指針および調査・分析を行った結果、品質確保の基準を設けることになった。これまでも関連法令*で知的財産の調査・分析が義務化されたり、勧告されたりしていたが、現場で参考になるレベルの実質的なガイドラインはなかったためその点を補完した形である。
* 素材部品装備産業法(2020年)、国家研究開発革新法施行令(2021年)、国家先端戦略産業法(2022年)、国家戦略技術育成法(2023年)、サプライチェーン安定化法(2024年)、未来自動車部品産業法(2024年)など
韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は、国家知識財産委員会(イ・グァンヒョン民間共同委員長)、科学技術情報通信部(ペ・ギョンフン副総理兼長官)と共同で「知識財産権戦略的調査・分析ガイドライン」(以下「ガイドライン」)と「知識財産権戦略的調査・分析品質管理マニュアル」(以下「品質管理マニュアル」)を発刊し、12月2日に政府部処、研究管理専門機関、大学・公共研究機関および企業などに配布した。
最近の主要なR&Dに関する法令では、知的財産の調査・分析の活用が義務付けられたり、勧告されたりしているため、研究現場での需要が増加していたが、調査・分析を遂行したり、その結果物を研究開発に戦略的に活用するための具体的なガイドラインが不足していたため、研究機関は困難に直面していたと政府は説明する。これを受けて、政府機関は協力して研究現場の声を反映した実質的なガイドラインを設けた。
今回発刊されたガイドラインは、研究開発の現場で特許などの知的財産の膨大な資料をどのように活用するのかについての実戦的な手引きであり、研究者または研究機関が知的財産の調査・分析の結果を効果的に活用し、効率的な研究開発ができるよう支援する内容になっている。知的財産の調査·分析の基本概念だけでなく、何を、いつ、どのように調査・分析し、活用すべきかについて具体的に提示し、研究開発の全サイクルにおいて知的財産情報を戦略的に活用できるようにした。
品質管理マニュアルは、知的財産を調査・分析した結果物の信頼性および活用度を高めるためのガイドラインであり、研究開発の各段階(企画、遂行など)または目的ごとに、どのような方向性の調査・分析が必要なのか、またどのような分析が必ず含まれなければならないのかについて明確に提示している。研究管理専門機関、研究開発遂行機関、分析専門機関などの機関ごとに品質を管理する方法についても提示しており、分析を実際に遂行したり、依頼したりする研究機関が一定水準以上の調査・分析結果を出し、それを研究開発に実際に活用できるよう支援するものである。
韓国知識財産処のキム・ジョンギュン知識財産政策局長は「今回のガイドラインおよび品質管理マニュアルは、研究者にとって研究開発の全サイクルにおいて知的財産の調査や分析をする際に有効活用できるものだ」とし、「研究開発の効率性を高め、優秀な知的財産を創出する基礎になることを願う」と述べた。
国家知識財産委員会のキム・ヒョンス知識財産戦略企画団長職務代理は「知的財産の調査・分析は、未来の覇権技術を先取りするための重要な羅針盤の役割を果たすだろう」とし、「関係部処と協力して国家研究開発の全サイクルにおける知的財産戦略を通じて、優秀な研究開発の結果物が高付加価値を持つ新産業につながる革新経済体制へと発展できるよう様々な面で努力していく」旨を明らかにした。
科学技術情報通信部のチョ・ソンハク科学技術政策局長は「技術覇権争いにおいて知的財産とは、すなわち国家財産であり、国家戦略技術においても知的財産の品質管理・確保が非常に重要である」とし、「『国家戦略技術育成法』および関係法令に基づいて新設された今回のガイドライン発刊をもとに、研究開発エコシステム全般の知的財産管理能力を高めるために部処間の協力と現場でのコミュニケーションを引き続き強化する」と述べた。
ガイドラインと品質管理マニュアルは関連部処、研究管理専門機関、主要大学・公共研究機関、企業などに冊子で配布され、知識財産処
、国家知識財産委員会
、科学技術情報通信部
などのホームページからも閲覧・ダウンロードできる。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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