知的財産ニュース 韓国特許庁商標警察、全国の主要伝統市場で模倣品流通の根絶に向けた取締を実施
2025年5月27日
出所: 韓国特許庁
全国で「偽物OUT真正品OK!」キャンペーン実施…消費者への認識向上・健全な市場秩序の確立へ
韓国特許庁の特別商標司法警察(以下、「商標警察」)の流通犯罪捜査チームは27日、ソウルなど全国の主要市場にて模倣品流通の根絶に向けた集中取締りを始めると発表した。
商標警察は模倣品の主な流通網を取締り、知財権の保護強化、公正な市場秩序の確立を図ることで、国内流通市場への信頼を高めることに取り組む考えだ。
商標警察の流通犯罪捜査チーム、ソウルなど全国の主要市場で模倣品流通の集中取締りへ
特許庁商標警察の流通犯罪捜査チーム(2025年4月7日新設)は、ソウル市東大門(トンデムン)にある「セビッ市場」(いわゆる「黄色い天幕」)にて集中取締りを実施(2025年4月~5月)した。ソウル市庁、ソウル中区庁、ソウル中部警察署と合同取締りを行い、有名ブランドの模倣品販売業者A氏(女性、61歳)など5名を商標法違反の疑いで書類送検した。現場で見つかったルイ・ヴィトン、シャネル、グッチなど36の有名ブランドの衣類、靴など模倣品296点を押収した。
今後、商標警察は釜山(プサン)、大邱(テグ)など全国の主要市場で模倣品の卸売取引網を追跡して流通ルートを遮断し、観光客を狙った模倣品販売行為について集中的に取り締まる形で捜査を進める方針だ。
2025年5月、全国で「偽物OUT真正品OK!」知財保護キャンペーン実施…消費者への認識向上
特許庁は知財保護集中キャンペーンを展開して消費者の認識向上にも力を入れている。ソウル市庁、ソウル中区庁、釜山中区庁、大邱中区庁など地方自治団体とソウル中部警察署、韓国消費者院、韓国知識財産保護院、商標権者と共に2025年5月の間、ソウル、釜山、大邱など人口の多い地域の市場で「偽物OUT真正品OK!」キャンペーン(5月15日~16日、26日)を実施した。
今後も商標警察は関係機関と協力を強化し、主な模倣品流通の拠点への集中取締りを行い、消費者に模倣品購入の危険性について知らせる啓蒙活動を展開する計画だ。
特許庁の産業財産保護協力局長は「模倣品流通は単に商標権侵害のレベルを超えて国の産業競争力の低下や消費者の安全を脅かす事態につながる」とし、「専担捜査チームを中心に常時取締体系をつくり、国民の認識を向上させる啓蒙活動を展開することで健全な流通秩序の確立に寄与したい」と述べた。
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