知的財産ニュース 韓国特許庁と韓国貿易協会、輸出企業向け商標・デザイン政策懇談会を実施
2025年5月26日
出所: 韓国特許庁
韓国企業の商標権の早期確保や支援に向けて意見交換
韓国特許庁と韓国貿易協会(以下、「KITA」)は5月26日月曜日、韓国貿易協会トレードタワー(ソウル市江南区)にて知財基盤の輸出企業の競争力強化に向けた商標・デザイン分野の政策懇談会を開く。
懇談会は、昨今、米国の関税措置など世界の通商環境が急変していることを受けて、韓国企業の知財権の確保や活用の必要性が高まっている中、輸出企業を対象に商標・デザインなど知財に関する悩みを聞き、企業が求める知財支援政策を探るために行われた。
今回の政策懇談会には、化粧品、キッチン用品、生活用品、食品などさまざまな分野の中小・中堅・大企業の実務者や知財担当者など15名が参加する計画だ。
懇談会は商標・意匠の国際出願制度や優先審査制度※の紹介、参加企業の建議事項や質疑応答の順で行われる。また、国際出願時に活用できる韓国の商標登録出願の優先審査制度を含め、商標・デザイン制度を利用するハードルを下げる方策について議論する考えだ。
※使用中の商標について国際出願の手続きや紛争への対応など緊急な案件の場合は優先審査を行う制度
また、企業が輸出段階で経験する知財権確保の難しさ、商標の冒認出願や侵害など知財権紛争、国内における商標権(意匠権)の早期確保の必要性、制度の国際調和など現場の関係者からさまざまな意見を聞く考えだ。
特許庁の商標デザイン審査局長は「海外市場への進出を進める韓国企業にとって輸出契約、商標の冒認出願といった紛争への対応などからみて商標権の早期確保や戦略的な活用の重要性が一層高まっている」とし、「今後も現場からの意見を積極的に取りまとめ、韓国企業が海外市場で商標権を有効確保し、効果的に活用できるよう実効性のある制度づくりに取り組む」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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