知的財産ニュース 韓国特許庁、「第16次ロカルノ国際分類専門家会議」に参加…工業意匠の分類基準を議論
2023年10月20日
出所: 韓国特許庁
配膳・デリバリーロボット、意匠の国際分類に含まれるか
韓国特許庁は20日、10月23日月曜日から10月26日木曜日までスイス・ジュネーブで開かれる「第16次ロカルノ国際分類専門家会議※」に参加すると発表した。韓国をはじめ中国、フランスなど多くの加盟国が参加して意匠の国際分類の主題について議論する。
※ロカルノ国際分類専門家会議:2年ごとに工業意匠の物品の国際分類を定めるためにロカルノ協定に加盟している締約国の専門家が参加しロカルノ分類の改正事項を決める
【参考】ロカルノ分類(LOC,Locarno Classification)
工業意匠の物品を用途・機能、形態別に一定の体系によって分類してもので計32のクラスで構成される。出願された意匠と類似の先行意匠を調査する特許庁の審査委段階で類似範囲を設定し類似するか否かの判断資料である。韓国は2014年から公式の分類として採用している。
会議では現在適用されているロカルノ分類の第14版の修正や追加事項について加盟国と世界知的所有権機関(WIPO)国際事務所が提出した提案が議論され、312件の議題のうち韓国は27件を事前提出した。
特許庁は、韓国企業の世界市場での競争力強化などを考えて成長可能性が高いとみられる産業にかかわる物品を調査し議題の内容として決めた。とりわけ、コロナ禍以降広く普及している配膳ロボット・小型無人デリバリー車両(デリバリーロボット)、韓国美容のブームからカスタマイズした肌診断機、マッサージ市場の成長からマッサージベッド・マッサージ枕などに関する名称を追加に提案した。
また、国際分類に関して出願人側から混乱を招きやすいとの意見があったペット用の物品(30類)および包装用の物品(9類)などについては名称の検討が行われ、国際分類の統一性を高めるための議題も提案した。
今回の会議結果から新しい改正版(第15版)が作成され2025年以降発行される予定である。
特許庁の商標デザイン審査局長は「分類基準が定まっていない物品に関する名称の追加提案などを行うことで韓国企業による海外市場への進出をサポートし、韓国企業の強みを生かせる提案をしていく」と述べた。
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