知的財産ニュース ゴルフ関連デザイン出願、新型コロナウイルス流行時期前(2018~2019年)比42.7%増加

2022年2月14日
出所: 韓国特許庁

コスパ高い個性溢れるデザイン、ゴルファーを魅了する!

ゴルフが中高年の貴族スポーツというステレオタイプはもはや捨てても良いだろう。グルメ番組並みにゴルフバラエティーが人気を集めており、多様なレベルのゴルフの実力を披露する出演者たちを見ることでゴルフへの壁が一段と低くなった。新型コロナウイルスの拡大でもゴルフの人気が高まっている中、ゴルフ関連デザインの出願が大幅に増加している。
※2020年韓国ゴルフ場産業の全体市場規模7兆66億ウォン(2019年比18.3%増)、ゴルフ人口約515万人(2019年比9.5%増)(韓国レジャー産業研究所レジャー白書2021)
韓国特許庁によると、ゴルフ関連デザインの出願が過去6年間で年平均13%増加したことが分かった。特に新型コロナウイルス流行時期(2020~2021年)には、前の2年間(2018~2019年)に比べ42.7%増加した。
※2016~2017年、651件→2018~2019年、754件(15.8%増)→2020~2021年、1,076件出願(42.7%増)

ゴルフ用品はゴルフファッション用品、基本運動装備、練習用装備に分けられる。ゴルフの需要年齢層が若いゴルファー(※)たちに拡大するにより、ファッション用品と基本運動装備は個性が引き立ちながらもコスパを重視したデザインが目立ち、練習用装備は格式よりは効率を重視した日常運動(スポーツ)としてのゴルフ用品に関する出願が増加した。
※国民銀行(KB)における自営業分析報告書(2021年6月7日)、2020年にゴルフ入門後3年以下の人のうち20~40代が65%を占める

まずは、新型コロナウイルス流行時期(2020~2021年)のゴルフファッション用品の出願増加率は80.8%と、増加幅が最も大きかった。これは、ゴルフ人口の増加率(※)に比べゴルフファッション用品の出願が大きく増加した(80.8%)ことであり、ゴルファーたちが点数(スコア)並みに個性的な私だけのゴルフファッション(アクセサリー、グローブ、ゴルフシューズ、バッグ)を楽しむ傾向があることを示している。
※2021年国民生活体育調査(文化体育観光部)、ゴルフ人口3年連続増加(2019年5.0%増、2020年5.5%増、2021年6.8%増)
特に、少額ながらも個性が発揮できるファッション小物類に関する出願が多いことが分かった。ゴルフファッション用品としては、ヘッドカバー(クラブヘッドカバー)(57件)、ゴルフボールポーチ(ケース)とゴルフ小物入れバッグ(51件)、ゴルフグローブ(39件)、ゴルフシューズ(34件)、付け札(タグ)とパターカバーホルダー(20件)の順で出願された。

ゴルフボールとゴルフクラブのような基本運動装備に関する出願は33.2%増加し、出願増加率は相対的に低いが、全体のゴルフデザイン出願数の51.5%(554件)であり、代表的なゴルフ関連出願であること分かる。パターはドライバーやアイアンに比べて自由なデザインが可能であるため、独特なデザインが出願されており、ゴルファーたちの購買意欲をそそるクラブであり、ゴルフクラブに関する出願のうち最も大きい比重(42%、全体クラブ出願280件のうち119件)を占めている。ゴルフボール(60件)は、パッティングを補助するためにボールに多様な模様の線を描いたボール(30件)に関する出願が多く、強烈な色(9件)とキャラクター(12件)デザインにより遠くからもよく見えるボールが出願された。

ゴルフの練習を補助する練習用装備に関する出願は最近2年間(2020~2021年)で74.7%増加した。高価の画面(スクリーン)装備(21件)より活用度が高い練習用小道具(145件)に関する出願の比重(87%)が大きく、特にスイング矯正器(53件)とパッティング練習器(52件)が全体練習用装備出願(166件)のうち63.3%を占めている。これは、生活空間の近くに練習用装備を置いて経済的な方法でスイング矯正またはパッティング練習がしたいというゴルファーたちの欲求を反映している。

韓国特許庁産業デザイン審査チームの審査官は、「ゴルフが大衆的なスポーツとして定着するにつれ、新型コロナウイルス後においてもゴルフ関連製品の人気は続く」と見通し、「その中でもゴルフファッション製品に関する出願は迅速審査(※)が行われているため、製品発売時期に合わせて迅速にデザイン権を確保することにより、事業化において役に立つことを期待する」と述べた。
※ゴルフファッション関連出願は「一部審査出願」として出願書類に不備がなければ出願日から15日以内に登録ができる

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、李(イ)、半田(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195