知的財産ニュース 新型コロナで疲れた心、伴侶動物・植物で癒しましょう!

2021年7月5日
出所: 韓国特許庁

伴侶動物・伴侶植物用品のデザイン出願が前年に比べて3%増

伴侶動物・植物と生活する人口が1,500万人(注1)を迎えようとしている。新型コロナの影響で家に滞在する時間が増え、精神的な癒しを得ようとするために、一緒に暮らせる伴侶動物・植物への関心も高まっている。それによる関連用品の需要も増加し、用品のデザイン出願も活気を帯びている。

韓国特許庁によると、伴侶動物・植物に関する用品のデザイン出願がここ6年間、年平均で21%増加したことが分かった。特に新型コロナの影響で、2021年における伴侶動物用品の出願は前年比約34%増加し、伴侶植物用品の出願は、前年比約30%と著しく増加した。

※(伴侶動物に関連するデザイン)2019年712件→2020年953件出願(34%増)
(伴侶植物に関連するデザイン)2019年288件→2020年374件出願(30%増)

伴侶動物を家族のように思う文化が定着しており、養子縁組、飼育(外出、保護)、死後(葬儀)のライフサイクル全般を管理するために、インキュベーターから骨壷までの細分化された用品が出願されている。

服、アクセサリーなどの着用品の出願は、前年比約61%増加した。そのうち認識票は、動物登録制(注2)が義務化され、すでに養子縁組段階の必須品となって久しい。認識票は名札、飼い主の情報が含まれているマイクロチップを埋め込む方式、または位置および生体情報、感情まで測定するスマート首輪など、さまざまな形で出願されている。

飼育段階では、健康管理用品の出願が目立った。車椅子、プロテクター、投薬器のような医療器具を含む飼育用品は、前年比2倍以上増加した。

住宅、餌、ケア用品も健康増進のためのデザインが増加した。足の圧力を測定して関節の健康を診断するクッション、食習慣をリモートで管理する給餌器、動物の動きに反応して運動させる玩具などがその例である。

葬儀用品(棺、骨壷、死装束)も前年比約55%増加し、死後段階の管理に対するニーズが反映されたと解釈される。

伴侶植物も伴侶動物と同様に、情緒的交流ができる対象という認識が拡大し、伴侶植物に関連する用品のデザイン出願も増加している。

植木鉢類は、前年比約36%増加した。特に、植物の健康状態を表示し、生育環境を制御するスマート植木鉢のデザイン出願が増加した。

スマート植木鉢のほか、組立型の植木鉢、垂直ガーデン用の植木鉢、吊り下げ植木鉢など、多様なデザインが出願されており、照明や空気清浄機が付いた機能融合型の植木鉢も注目を浴びている。

栽培環境を自動で調節する植物栽培機などは前年比約44%増加し、家の中に食べられる庭(注3)を造成できる用品の種類も増えている。

照明と水やり、温度・湿度調節部が結合された栽培機容器の中に種子、土壌、肥料を混ぜた種の塊を入れるか、水耕栽培で家の中で簡単に植物を栽培できる形の製品が出願されている。

特許庁の審査官は、「伴侶動物や植物と一緒に暮らす人口の急増により、新型コロナ後も伴侶動物・植物用品への需要は持続的に増加すると見込んでいる」とし、「大手企業の参入によりプレイヤーが多様化し、新たな技術が組み合わさった伴侶動物・植物用品のデザイン出願が続くと予想される」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195