知的財産ニュース 韓国型証拠収集制度の導入に向けた、中小ベンチャー企業との懇談会を開催
2020年12月15日
出所: 韓国特許庁
特許侵害立証への負担を軽減し、中小ベンチャー企業の技術保護を強化すると期待
韓国特許庁とベンチャー企業協会は、韓国型証拠収集制度の導入について中小ベンチャー企業の意見をヒアリングするため、12月16日(水曜)午後1時にソウルエルタワーで懇談会を開催する。
2019年11月にベンチャー企業協会がベンチャー企業を対象に実施した、韓国型証拠収集制度の導入希望に関するアンケート調査で、回答企業141社のうち110社(78%)が賛成という結果となり、中小ベンチャー企業が証拠収集制度の改善に対する関心が高いことが分かった。
※賛成110社(78%)、まだ分からない29社(20.6%)、反対2社(1.4%)
今回の懇談会で特許庁は、知的財産保護政策の現状と韓国型証拠収集制度を盛り込んだ特許法改正案(※)について説明し、制度に対する中小ベンチャー企業の意見と知的財産に関する建議事項を聴取する予定である。懇談会は新型コロナの状況を考慮し、現場の出席人数は最小限にしてYouTubeで生中継する予定である。
※共に民主党のキム・ジョンホ議員(8月24日)、イ・スジン議員(9月24日)が代表発議
韓国型証拠収集制度の導入は、知的財産権侵害訴訟において証拠確保が難しいという問題(※)を解消するためのものであり、「専門家事実調査」の導入と既存の「資料提出命令制度」を補完する方向で推進している。
※特許侵害訴訟を経験した企業の80%以上が、提訴前・後の証拠収集に困難を感じ、強力な証拠収集制度が必要であると回答(2020年1月のアンケート調査)
専門家事実調査は、裁判所が中立的な専門家を指定して侵害者の工場、オフィスなどで事実調査をする制度である。一般的に市販されている製品は、特許権者がそれを購入し侵害可否を調べることができる。
しかし、企業の内部でのみ使用されているB2B製品、製造方法などは侵害の現場を調査しなければ証拠を確保することができないため、ドイツ、日本などでは専門家事実調査制度を運営している。
制度の乱用を防ぐために、裁判所は侵害の可能性、調査の必要性、調査を受ける企業側の負担などを考えて調査開始を決定する。また、調査を受ける企業側の営業秘密が流出されないように、調査過程には専門家のみの参加に制限し、専門家が秘密保持義務を違反した場合には刑罰を科す規定が設けられた。
特許庁の産業財産保護協力局長は、「韓国型証拠収集制度が導入されると、訴訟能力が不足している中小ベンチャー企業も特許侵害を立証しやすくなるため、技術保護が強化されると期待している」とし、「ただし、専門家事実調査制度に対する半導体業界の懸念については、業界との十分なコミュニケーションを行ってから、韓国の実情に適した制度に作っていきたい」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
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