知的財産ニュース 国民が提案したイノベーションアイデア、企業と取引される

2020年10月15日
出所: 韓国特許庁

「第2回イノベーションのアイデア公募展」の授賞式および取引契約締結の行事を開催

韓国特許庁は、10月15日の午前11時に韓国知識財産センターで、「第2回イノベーションのアイデア公募展」の授賞式を開催する。今回の授賞式では、公募展を通じて提案されたアイデアの権利を企業に移転する取引契約の締結も実施される。

今回の公募展は、新型コロナウイルスの拡散により重要になった衛生・防疫、エコ活動、非対面分野において、企業が製品の改善や新製品の開発に活用できるよう、国民から斬新なアイデアを購買するという趣旨で開催され、その結果、計424件のアイデアが受け付けられて最終的に5件のアイデアが取引された。

前回の第1回生活イノベーションのアイデア公募展に比べて、平均取引金額が3倍以上増加したが、最高価格で取引された、Kims ADの課題の場合、アイデアの取引だけでなく、これから企業とアイデア提案者で取引されたアイデアを具体化して商品化する段階まで相互協力することにした。

それに関して、Kims AD の専務理事は、「当社が生産している既存製品の改善に必要な技術を、今回の公募展を通じて得られることができ、有意義であった」とし、「取引したアイデアは、当社が製作している製品の改善に活用され、今回のアイデアを購買した後も製品開発のためにアイデア提案者と継続的に協業する予定である」と述べた。

また、今回の授賞式では、取引契約の他に、公募展に受け付けられたアイデアの中からアイデアの具体性、実現可能性などにおいて優秀だと判断されたアイデア4件についても個別に授賞する予定である。

受賞作の中で最高賞である特許庁長賞は、「公共データを活用した新概念自転車ナビゲーションのアプリケーション」のアイデアを提案したソン・チャンヒョン(40歳)氏が受賞したが、今回の受賞作は公共データの活用を通じてアイデアの実現可能性が高く、既存のサービスに比べて利便性が優れている点で審査委員から最高の点数を獲得した。

特許庁は、今回の公募展に引き続き、10月19日から「2020年第3回イノベーションのアイデア公募展」を開催する予定であり、今回の第2回公募展では新型コロナウイルスにより重要になった衛生・防疫、非対面、エコ活動分野のアイデアを募集したが、第3回公募展は企業の製品を国民が体験し、それに対する改善策を提出する体験型のアイデアを中心に実施する予定である。

特許庁長は、「新型コロナウイルスにより産業構造が急変し、デジタル経済への移行が加速されることにより、企業のオープンイノベーションが重要視される状況の中で、今回の公募展が企業のオープンイノベーション活動に役立つことを期待している」と述べた。

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