知的財産ニュース 調理済み食品の商標出願が増加!

2020年8月18日
出所: 韓国特許庁

安全に家でおいしい料理を食べましょう!

調理済み食品であるHMR(※)が家庭食と外食を代替する手段として脚光を浴びており、それに関連する商標出願も増加していることが分かった。

※HMR(Home Meal Replacement):家で簡単に調理して食べられるようにして販売する調理済みの食品

韓国特許庁によると、調理済み食品に関連する商標出願は、2015年5,037件に過ぎなかったが、2019年には10,037件と99.3%増加し、2020年上半期も5,149件で、前年同期の5,025件より増加していることが分かった。

※年度別の加工食品類(第29類)における商標出願件数(前年比増加率):(2015年)5,037件→(2016年)7,906件(57.0%)→(2017年)7,653件(△3.2%)→(2018年)9,311件(21.7%)→(2019年)10,036件(7.8%)

商標出願が増加した理由としては、一人ご飯の文化によるライフスタイルの変化、新型コロナウイルスによる内食割合の増加などにより、調理済み食品に対する消費者のニーズが拡大されたためであるとみられる。

商標出願を主体別でみると、法人は2015年2,911件から2019年5,235件に79.8%増加した一方、個人は2015年2,126件から2019年4,802件に125.9%増加し、個人出願の増加傾向がより強い。

また、内・外国別にみると、外国人は2015年369件から2019年501件に35.8%増加した一方、内国人は2015年4,668件から2019年9,536件に104.3%増加し、内国人による出願の増加傾向がより強いことが分かった。

内国人の出願を類型別にみると、個人が2015年2,089件から2019年4,708件に125.4%、中小企業が2015年1,698件から2019年3,569件に110.2%増加し、大手企業や中堅企業に比べて個人と中小企業が出願の増加をリードしていることがうかがえる。

ただし、2020年上半期は、新型コロナウイルスの影響により個人および企業による前年同期比の出願増加傾向がやや低迷している。

特許庁の商標デザイン審査局長は、「調理済み食品に関する商標出願が増加しているのは、食文化の変化、内食割合の増加などが反映されたものである」と評価し、「新型コロナウイルスの影響で外食が減り、家庭で手軽に調理できる製品に対する需要が増加したことを反映した、調理済みの食品を製造する個人や企業による、他製品との差別化を狙ったブランド戦略の一環であると分析している」と述べた。

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