知的財産ニュース 著作権の輸出額300億ドル達成、著作権ビジョン2030を発表

2020年2月4日
出所: 電子新聞

韓国政府は、2030年までに著作権の輸出額300億ドル、貿易黒字の100億ドル突破するなど、著作権産業の8大成果に対する目標を提示した。

そのために、著作権法の全部改正をはじめとする4大戦略目標と12大推進課題を盛り込んだ中長期ロードマップ「著作権ビジョン2030」を推進することにした。

文化体育観光部は韓国著作権委員会、韓国著作権保護院と2030年までに著作権分野の成果目標と推進課題を盛り込んだ「著作権ビジョン2030-文化が経済になる著作権強国」を2月4日に発表した。著作権に関連する国家レベルの中長期ロードマップは初めてのことである。

著作権ビジョン2030は、変化する環境の中で、迅速かつ積極的に対応するために設けられたものである。著作権の輸出額の増加と認識改善にもかかわらず、著作権環境に対する不確実性は高まり、著作権侵害は巧妙化している。

文化体育観光部は、4大戦略の目標と12大推進課題を選定・実行することにより、2030年には、文化と経済がともに成長する著作権大国を作り上げるという方針を立てた。安定した著作権生態系を構築し、国際影響力を強化する。

4大戦略の目標は、第四次産業革命時代の著作権基盤の組成、公正で透明な利用・流通環境の造成、著作権侵害対応の強化、韓流の拡散に向けた海外著作権保護の基盤強化である。

12大推進課題には、著作権法の全部改正、著作権の事業化を管理する専門人材の育成、著作権の流通情報活用に必要な公共基盤の構築を含めた。

サイバー著作権捜査隊を新設し侵害に速やかに対応する一方、人工知能(AI)、ビッグデータのような未来技術で新しい著作権侵害に備える方針だ。

韓流拡散のために、外交部・法務部などの関連機関と「海外著作権保護協議体」を構成し、海外侵害対応策を設ける。「著作権保護利用権(バウチャー)」支援事業を通じて、中小企業の海外著作権紛争の際に法律サービスを提供する。

4大戦略目標と12大推進課題の目的は、8大成果目標の達成である。8大成果目標には、2030年に青少年の著作権認識度85点達成、国際知的財産指数の著作権分野での世界3位、重要著作権産業の売上高規模240兆ウォンに拡大、著作権委託管理の規模3兆ウォン達成が含まれた。

また、コンテンツの違法複製物の利用率を12%以下に改善、ソフトウェア(SW)の違法複製率20%以下に改善し、著作権輸出300億ドル(約36兆ウォン)突破、著作権の貿易黒字100億ドル(12兆ウォン)突破も達成するという覚悟でさる。

文化体育観光部の長官は「今年は1955年に文化体育観光部出版課が初めて著作権業務を担当して以来、65年目になる年である」とし「韓国の主要著作権産業は2017年基準で売上高164兆ウォンに達しており、国家経済で重要な割合を占めている」と意味を付与した。

また、「しかし、技術環境の変化に能動的に対処し、著作権流通の公正性と透明性を改善すべき課題も出されている」とし「著作権ビジョン2030を通じて、著作権が韓国文化の力となり、経済成長に中枢的な役割を果たす著作権大国を作り上げる」と述べた。

  • 本記事は、電子新聞インターネット社からの許諾を得て翻訳・掲載しています。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195