知的財産ニュース 車両の全面ガラス、カーナビゲーションに進化する

2019年8月23日
出所: 韓国特許庁

全面ガラスにカーナビゲーションの画面を拡張現実で具現する特許出願が増加

特許庁によると、車両のカーナビゲーションの画面を車両の全面ガラスに現実感があるように表示する、拡張現実カーナビゲーションに関連する特許出願が増加した。

拡張現実カーナビゲーション装置は、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)(注1)または透明ディスプレイで、車両の全面ガラスに走行情報と外部の客体情報(信号灯、他の車両の走行情報、周辺建物および地域情報など)を表示し、運転者の視野分散を抑制することで運転者が運転に集中できるようにする。

特許庁によると、車両の増強現実のカーナビゲーション装置に関連した国内特許出願(出願日基準)は、2009~2012年に14件が出願され、2013~2018年には113件が出願された。

過去10年間の出願人別動向を調べてみると、内国人出願が120件(94%)、外国人出願は7件(6%)であった。主な出願人としては、HYUNDAI AUTRONが26件(20%)で最多となり、現代自動車 23件(18%)、THINKWARE 15件(12%)、LG電子12件(9%)の順と、調査された。

拡張現実カーナビゲーション装置を、技術別に細かくみると、センサーとヘッドアップディスプレイ(HUD)を利用し、全面ガラスに拡張現実カーナビゲーション画面を投影する技術(98件)、運転者の視線を検出・補正し、ホログラムまたは3D画面で情報を表示するイメージ処理技術(28件)、拡張現実カーナビゲーション画面をディスプレイするために車両の全面ガラスに付着される透明ディスプレイ技術(25件)、拡張現実カーナビゲーション画面に外部の客体情報を表示するために外部客体との通信を実行するためのインターネット技術(14件)などが大半である。

特許庁加工システム審査課長は、「拡張現実カーナビゲーション技術は、センシング機能を含むHUD技術、透明ディスプレイ技術、5G通信を利用するモノのインターネット通信技術、イメージ処理技術などを含む融合技術として、これはコネクテッドカー、自律走行車両に提供される基礎技術に発展するものと予想されるため、関連技術の開発と共に知財権を早期に確保することが何より重要となる」強調した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195