知的財産ニュース 若いデザインが増えている!

2019年5月21日
出所: 韓国特許庁

青年のデザイン出願、5年間で53.1%増加

青年のデザイン出願増加が止まらない。

特許庁によると、直近5年間(2014年~2018年)で、20歳から30歳の青年のデザイン出願が年平均11.2%増加したことが判明した。

これは、同じ期間の全体のデザイン出願が、年平均0.6%減少したのと比較すれば非常に高い成長率である。

全体のデザイン出願のうち、青年の出願が占める割合も増加した。

2014年は2,083件の出願と、全体のデザイン出願の3.2%水準であったのが、2018年は3,189件が出願され、全体の62,823件の5.1%を占めた。これは、件数基準では53.1%、占有率基準では59.4%増加した数値である。

個人出願のみ比較すれば増加幅はさらに拡大する。2014年の全体の個人出願の29,532件の7.1%水準 であったのが、2018年は全体の30,062件の10.6%まで拡大した。

また、男性より女性の出願の増加幅が目立った。男性の年平均の増加率が7.9%であることに比べて、女性は15.5%に達した。

物品別の出願の現状をみると、主に流行に敏感な生活消費財関連の出願が多いことが分かった。

アクセサリーなど、身の回りの用品の出願が最も多く、ラベル、ノートなどの印刷物と照明、織物紙、包装紙関連の出願が多かった。

青年の出願増加の要因としては、デザイン権の重要性に対する認識の拡散と青年創業に対する関心の増加などを挙げられる。

出願後6ヵ月が経過すれば権利化が可能であり、図面などの出願書類の簡素化や手数料減免制度などの支援政策が整備されていることも、主な要因の一つである。

さらに、生活の中の簡単なアイデアでも、美的感覚が加われば権利化が可能である点も、やはり若い層、特に女性を惹きつける要因とみられる。

特許庁商標デザイン審査局長は、「知的財産は経済的な価値だけでなく、公正で効率的なイノベーションという意味での価値も重要であり、その中でもデザインは、アイデアから事業化への実現に効果的な手段」とし、「デザインを通じて、青年らがイノベーションを遂げ、成功的な経済活動を行えるよう、政策的支援を継続していく予定」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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