知的財産ニュース 最も古い食堂の商標は

2019年3月25日
出所: 韓国特許庁

「ウレオク」、「ミゾリ」、「新世界」の順である

韓国特許庁は、自営業の代表業種である食堂業(※)に関する商標権の存続状況を分析した結果(※※)、現在まで維持されている商標権の中で最も古い国内商標は「ウレオク」(1969年11月登録)であり、「ミゾリ」(1970年登録)と「新世界」(1974年登録)が2、3位を占めたことを明らかにした。

※業種範囲:「類似商品審査基準」により、料飲業、韓食店業、製菓店業、レストランサービス業、コーヒー専門店業などを含む。
※※分析対象:2019年3月1日現在まで存続している商標権(最初の出願から含む)

現在まで維持されている国内長寿商標などを権利主体別に区分して調べてみると、個人の場合は、「ウレオク」(1969年11月登録)、「ミゾリ」(1970年登録)、「ナムガン」(1975年登録)、「ハムジバク」(1980年登録)、「ジンコゲ」(1981年登録)の順であり、法人は「新世界」(1974年登録)、「三星物産株式会社」(1977年登録)、「ラセーヌ/LASEINE(株式会社ホテルロッテ)」(1979年登録)の順であった。(※)

※権利主体区分は、最初の登録時の権利者基準

外国商標の場合、McDonald's (1969年2月登録)、エスビー食品株式会社(1974年登録)、BASKIN-ROBBINS (1978年登録)などが最長寿商標であり、McDonald'sは「ウレオク」(国内商標では最も長い)を追い越し、現存する食堂商標の中で最も古いことが分かった。

特許庁商標デザイン審査局長は、「食堂業は個人出願の割合が相対的に高い業種に該当し、競争も熾烈である。個人など自営業者は厳しい事業環境を乗り越えるために持続的な革新を行い、業務上の信頼を維持しつつ、長期間登録商標を保持して活用できるよう、努力すべき」としつつ、「これらの方々のために、今後、知財権教育・相談、情報提供、懇談会などを拡大する計画である」と明らかにした。

一方、商標権は登録後10年間保護され、10年毎に存続期間の更新登録をすれば永久的に使用が可能であるが、廃業、事業不振などの理由により存続期間の更新登録をしない場合には商標権は消滅される。よって、商標権を長期間保持しているということは、それだけ事業が持続的にうまく維持されているという意味である。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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