知的財産ニュース 「音声認識機能が劣る」スピーカー、AIスピーカーに進化中

2018年11月15日
出所: 韓国特許庁

AIスピーカーに関する韓国国内の特許出願件数、10年で8倍以上に急増

最近SKテレコム、KT、LGユープラス、グーグル、アマゾン、アップルなど国内外の企業は、人工知能(AI)技術を適用したAIスピーカー市場に製品をこぞって発売している。これとともに、会話できるAIスピーカー関連の特許出願も急増している。

韓国特許庁によると、AI技術の自然言語処理技術が適用されたAIスピーカー関連の特許出願は、2008年~2012年の5件から2013年~2017年には41件となり、8倍以上に急増したことが分かった。

AI技術の音声言語処理技術は、人間の音声をコンピュータが認識できる文字データに変換する音声認識技術と、コンピュータが認識した文字データの意味を分析してコンピュータがその内容を正しく理解可能にする自然言語処理技術から構成されている。自然言語処理技術はAIスピーカーの会話力を左右するコア技術である。自然言語処理技術に関する特許出願の増加に伴い、AIスピーカーに関する特許出願も増加していると分析できる。

自然言語処理技術が適用されたAIスピーカーの特許出願の動向を見ると、2016年までの出願件数はわずか1~2件であったが、2017年には34件に急増した。今年の上半期(2018年1~6月)までの出願件数は、前年の85%である29件となり、前年度を上回る見通しである。

出願人の類型を見ると、企業(63.0%)、個人(28.3%)、大学・研究所(8.7%)の順であった。個人による特許出願の割合が少なくないのは、生活家電、フィットネス機器、ゲーム機器、健康補助器具など日常生活で使う用品にAIスピーカー関連特許を活用したためである。上位出願人にはサムスン電子(10.9%)、個人発明者(8.7%)、ロボラス(6.5%)、LG電子(4.3%)などの順となった。

特許庁電子部品審査チームのチーム長は、「第4次産業革命時代にはAIスピーカーのようなスマートホーム技術の競争が激しくなる見通しだ」とし、「AIスピーカー技術は携帯電話、生活家電など融合したスマート製造業分野であり、この分野で強小企業が現れるためには特許ポートフォリオを先取りし、強い特許創出戦略を立てることが重要だ」と述べた。

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