知的財産ニュース 「第4次産業革命の中核技術と知的財産」と題する国会政策討論会を4月5日に開催

2018年4月2日
出所: 韓国特許庁

ビッグデータとAI関連産業の発展に向けた知的財産の役割を模索

韓国の金奎煥(キム・ギュファン、自由韓国党)・魚基龜(オ・キグ、共に民主党)議員と特許庁が共同で主催し、韓国知識財産研究院が主管する「第4次産業革命の中核技術と知的財産」と題する国会政策討論会が4月5日午後1時30分、国会議員会館で開催される。

今回の政策討論会は、第4次産業革命時代に備えた知的財産政策について点検し、その中核技術であるビッグデータと人工知能の技術開発や活用を促進するために、今後、知的財産制度が進むべき方向を模索するために開かれる。

官民の専門パネルがビッグデータ・人工知能など新技術の発展に伴う知的財産保護の空白問題について技術発展と活用促進のための制度改善という観点から議論を深める予定である。

討論会では、「第4次産業革命に備えた特許庁の政策」および「ビッグデータ・人工知能と知的財産」というテーマで発表が行われる。

最初の発表では産業革命における知的財産の役割を掘り下げ、第4次産業革命時代における知的財産の重要性と主要国が進める革新政策や知的財産政策について考える。

さらに、第4次産業革命に備え、特許庁で作った主な知的財産計画と核心課題を紹介する。特に、発表を行う特許庁は昨年7月に各分野の専門家からなる「知識財産未来戦略委員会」を発足させ、第4次産業革命時代におけるさまざまな知的財産イシューを新たに発掘し、政策課題を導き出した。

続いて、檀国大学校法科大学院の教授が新たな成長エンジンとして浮上しているビッグデータと人工知能の保護に向け、現在の知的財産の役割と限界を診断し、それを知的財産として適切に保護するための制度改善について発表する。

ビッグデータについては、知的財産の保護を受けることができない個々のデータと非構造化データなどの問題を解決するために、新しい不正競争行為の種類を新設するなど、さまざまな方策を提案する。また、人工知能による発明と創作物を現行の法体系で保護する方法について考え、新しい法律の制定の必要性を提示する。 

その後のパネルディスカッションでは、成均館大学法科大学院の教授が座長を務め、知識財産研究院の研究本部長、京仁教育大学社会科教育学科の教授、梨花女子大学法科大学院の教授、法務法人YOU MEの弁護士、KTの常務がパネルとして参加し、人工知能‧ビッグデータに関する各分野の争点について議論する。

政策討論会の共同主催者である金奎煥議員は「人工知能‧ビッグデータのような中核技術は、産業の競争力を左右するだけでなく、経済の低成長から抜け出す突破口になるだろう」とし、「第4次産業革命の中核技術に関する知的財産権がもっと創出されて世界市場をリードし、多くの研究者が新しい技術を開発することができるよう、国民の関心が必要である」と強調した。  

もう一人の共同主催者である魚基龜議員は「第4次産業革命の核心が、従来産業の融合による新技術の創出という点で、国民の生活を劇的に変化させる知的財産を生み出し、保護することは、韓国のグローバル競争力の確保における最も重要な課題の一つである」とし、「人工知能、ビッグデータなど、第4次産業革命の中核技術と知的財産権創出の土台になる重要な政策課題を積極的に提示し、十分に議論する意味深い場になることを願う」と述べた。

特許庁長は「第4次産業革命の中核技術を知的財産で強力かつ柔軟に保護することで、関連技術の革新を促進し、国家競争力を強化することができる」と強調し、「今回の政策討論会が第4次産業革命という大きな時代の流れをリードする上で未来の知的財産制度の基礎を固める契機になることを希望している」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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