知的財産ニュース UAE、韓国型特許情報システム時代の開幕

2018年3月2日
出所: 韓国特許庁

ソンユンモ特許庁長、UAE特許情報システムの開通式に出席

韓国特許庁が中東に初めて輸出した「韓国型特許情報システム」が約2年間の開発および安定化作業を経て2月28日、アラブ首長国連邦(UAE)で開通式を行い、本格的な運営を開始する。

この日、UAEの経済部が主管する開通式には、韓国特許庁長とUAE経済部長官が出席した。

UAEに輸出した特許情報システムでは、特許とデザインの出願、審査、登録、手数料納付などの特許行政の全過程をオンラインで処理する機能を実現できる。

これにより、24時間オンライン電子出願と手数料納付などが可能になり、UAEの特許出願を取り巻く環境が大幅に改善される。

実際、2017年にシステムを一時開通して以来、オンラインでの出願率が95.6%となるなど、UAE特許行政サービスレベルを画期的に引き上げていると評価できる。

また、従来は手作業で行われていた審査を電子的に処理することで、審査処理期間の短縮と審査管理の効率的管理などの特許行政の効率性が大幅に向上すると見込まれる。

併せて、技術開発と産業発展の根幹となる特許情報がオンラインの公報に提供されることで、特許データへのアクセスが容易になり、流通しやすい好循環の特許情報活用エコシステムを作ることができるとみられる。

これに加え、特許行政の全過程が電算処理されることで、韓国企業の特許取得時間が短くなるのは言うまでもなく、オンライン電子出願サービスで行政処理の状況を一回で調べられ、競合会社によるUAE現地での特許出願状況も簡単に検索することができるようになり、韓国企業の戦略的な特許確保がより容易になる見込みである。

開通式に先立って行われた韓国特許庁長とUAE経済部次官との高官級会談では、UAEの特許行政自立化および構築された情報システムの運用・維持のための両国間の協力策を議論した。

特許庁長は「今回のUAEでの特許情報システムの開通式と高官級会談を契機に、韓国の知的財産を基盤にする経済成長モデルがUAEにさらに拡大するだろう」とし、「今後、UAEの知的財産制度のさらなる発展のために引き続き支援し、両国の協力が第4次産業革命の時代にふさわしい『知識・技術協力』に発展できるよう努力したい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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