知的財産ニュース 平昌冬季オリンピックのブランド・デザインからうかがえる「韓国の美」

2018年2月5日
出所: 韓国特許庁

ハングル・韓服・白磁、韓国の美が世界を魅了する

2018平昌冬季オリンピックは、冬季オリンピックでは史上最多となる国・地域と人が参加する過去最大規模の大会となるだけでなく、ブランド・デザイン登録でも過去最多となる見通しである。
*ソチ冬季オリンピック(2014):88カ国、平昌冬季オリンピック(2018):92カ国

韓国特許庁は6日、平昌冬季オリンピック組織委員会(以下、組織委)が出願した平昌冬季オリンピック関連の商標権とデザイン権が約500件に及ぶと発表した。

オリンピック開催国は、オリンピックの公式ブランドとデザインを通じて自国の文化や伝統を世界に発信し、デザインのレベルについて評価を受けることができる。そのため、開催国は自国が持てる能力を総動員して公式デザインに注力し発表する。

特許庁に出願された平昌冬季オリンピックの公式デザインを詳しく見てみると、そのような悩みがうかがえる。

例えば、商標権として出願されたブランドのうち、オリンピックを象徴する公式マスコットである「スホラン」と「バンダビ」は、韓民族の守護神とも言える虎と、江原道を象徴するツキノワグマを現代的に再解釈したものである。

エンブレムは平昌のハングル「평창」の子音と雪の華の形を現代的に解釈し、陰陽五行原理の伝統色彩を加えて韓国の美を誇っている。

デザイン権として出願された聖火棒の場合、棒には伝統白磁をモチーフにした5つの炎が、上部には5つの炎が一つに集まるように設計された。和合のメッセージを伝えるとともに、たおやかな曲線を生かし、伝統の美しさ最大限に引き出したという評価を受けている。

メダリストに与えられるメダルにはハングルの子音を、メダルのリボンには韓服の素材である絹(甲紗)を活用した。メダルケースには伝統的な瓦屋根の曲線を再解釈して適用することで、伝統美を引き立たせている。

特許庁商標デザイン審査局の局長は「韓国の伝統、現代、未来が調和した平昌冬季オリンピックの公式ブランド・デザインが、調和の象徴として記憶に残ることを期待している」とし、「公式デザインを注意深く見つめながら、それぞれの意味を探し出すのも、オリンピックをもっと楽しめる観戦ポイントになるだろう」と述べた。

2018平昌オリンピック関連デザインの知的財産権に関する詳細については、「ネイバーホームのデザイン」と特許庁の「デザインマップ」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認できる。特許庁は、オリンピックが開幕する2月9日(金曜)からネイバーホームのデザインで、デザインの知的財産権情報を週1回提供する予定である。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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