知的財産ニュース 国際知識財産研修院、開院30周年を記念する国際カンファレンスを開催

2017年4月6日
出所: 韓国特許庁

韓国特許庁の国際知識財産研修院は4月11日(火曜)午前10時に大講堂で開院30周年を記念する国際カンファレンスを開催する。

このイベントはこれまでの国際知識財産研修院の成果を振り返り、今後の教育運営の方向性を決める上で国内外及び世界知的所有権機関(WIPO)の専門家を招待し、知的財産分野における重要な事案について議論する場となる。

第1セッションでは「途上国における知的財産の強化に向けた国際教育の拡大」と題して研修院の過去30年間の活動や成果を紹介し、今後の発展策を提示する。また、特許情報システム(特許ネット)をアラブ首長国連邦に輸出したことを途上国における知的財産を強化した協力例として紹介する。

次に、インド特許庁の代表がインドにおける知的財産の強化に向けた取り組みや成果などを発表し、WIPOの事務総長が途上国で知的財産を強化する上でWIPOの今後の国際教育の運営方向を提示する。

第2セッションでは第4次産業革命に対する対応戦略として日本特許庁(JPO)の発表者が先端デジタル技術に対する日本の特許審査システムを紹介し、欧州連合特許庁(EPO)の発表者が自国の産業にデジタル技術を合わせて製造業の革新を目指すIndustry 4.0について説明する。

次に、無人自動車技術分野における韓国の専門家が人工知能を活用した無人自動車技術の国際的な開発動向と今後の展望について説明する。また、韓国特許庁(KIPO)の発表者が先端融合技術分野に対するIP5など主要先進国間の特許審査をめぐる協調策を提示する。

一方でこのイベントは「アジア地域の特許庁長カンファレンス」と連携して開催されるが、特許庁長カンファレンスに参加するアジア諸国にとっても知的財産の教育・訓練強化及び審査情報のインフラ構築など知的財産体制の先進化にも役立つとみられる。

また、新しい変化に対応する主要国の政策は韓国が第4次産業革命を迎える中で強くて柔軟な(strong & flexible)知的財産システムを構築するのに貢献すると予測される。

国際知識財産研修院の院長は「本カンファレンスの議論事項を基にデジタル革命に効果的に対応した創意的かつ革新的な知的財産人材の養成策を講じ、実施したい」と述べた。 

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195