知的財産ニュース 特許庁・KOTRA「漫画で読む知財権生存記」を発行

2017年3月15日
出所: 韓国特許庁

韓国飲食業界の有名フランチャイズA社は、グローバルブランドに跳躍するために海外進出を準備していたところ、中国の商標ブローカーにハングル・英文字商標を先取りされたことを知った。幸いA社の場合は、独自に商標を中国語で出願しておいた状況だったが、現在までも異議申立てを進めているなど、商標権の回復に多くの時間と努力を費やしている。

上記の事例のような被害を予防するためには、海外における商標権登録が欠かせない。国内でよく知られている商標であっても進出国で登録しなければ、今後その国で使用することができなくなるだけでなく、かえって侵害者になりかねないためだ。

特許庁とKOTRAは、企業が海外に進出する場合、実際に起こりうる事例を漫画の形で面白く構成した「漫画で読む知的財産権の生存記」というタイトルで知的財産権保護ガイドブックを発行したと明らかにした。

今回発行されるガイドブックは、海外進出の準備段階、展示会の出品段階、輸出契約段階、模倣品の流通及び特許侵害訴訟段階などにおいて頻繁に発生する事例を中心にストーリーを構成し、各段階で企業が見逃しがちなものやその対応策が分かりやすくまとめられた。

特許庁の関係者は「同ガイドブックの発行を通じて、韓国企業が現地において知財権問題に積極的に対応できるようになり、何よりも海外進出前に知財権保護の必要性を認識して被害を事前に予防できることを期待する」と話した。

同ガイドブックは、海外進出企業又は進出予定企業向けの国内外説明会に参加する企業にまず配布した後、地域知財センター、KOTRAの海外貿易館、韓国知識財産保護院、貿易協会、産業団体など関係機関を通じて配布する計画だ。

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