知的財産ニュース 最近、LTE-LAA技術に関する出願が増加

2017年12月13日
出所: 韓国特許庁

韓国特許庁は14日、LTE免許帯域とWi-Fiの周波数が含まれている非免許帯域を束ねてデータを転送するLTE-LAA(Licensed Assisted Access)技術に関する韓国の特許出願件数が増加していると発表した。

2014年に初めて登場したLTE-LAA 技術は2016年にはやや停滞していたが、5G移動通信の商用化を控えて2017年には11月までに14件が出願され、再び注目を浴びている。

従来の周波数を束ねる技術は、LTE移動通信でキャリア各社が持っているLTEの免許帯域の周波数だけを束ね、以前より速いデータ転送速度を実現した。しかし、5G移動通信で求められるデータ転送速度を満足させるには不十分であるため、LTEの周波数と新たに結びつけることができる周波数を調べ、キャリアは許可なしで誰でも使える非免許帯域の周波数に注目するようになった。

このような流れに合わせて最近、韓国のキャリアがデモンストレーションしたLTE-LAA技術は、LTE周波数20MHz帯域と非免許帯域であるWi-Fi周波数60MHz帯域を束ね、従来のLTEに比べて約10倍以上の高速な最大データ転送速度である1 Gbpsを達成した。

2014年以降出願されたLTE-LAA技術を出願人の種類で見ると、韓国人が全体の国内出願の80%を占め、外国人(20%)に比べて優位を占めている。また、韓国人による出願では、中小企業52%(17件)、大手企業30%(10件)、大学‧研究機関18%(6件)の順であった。一方、外国人による出願では、すべて大手企業であることが分かった。これは、韓国のキャリアおよび販売者、学界、研究機関が5G技術を先取りするために持っているLTE-LAA技術に対する高い関心が反映された結果だとみられる。

特許庁通信ネットワーク審査チームの課長は「2020年に5G移動通信が商用化すると予想される中、これに先立って平昌五輪で5Gサービスが紹介されるため、5G移動通信に対するユーザーの関心が高まっている」とし「LTE- LAA技術は、キャリアが費用負担なしで周波数を追加で確保できる上、トラフィックの負担を減らすことができる代案として浮上しているため、これに対する特許出願は続くだろう」と見通した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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