知的財産ニュース 特許庁、標準特許案内書を発行

2016年9月5日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は今月5日、産業界・学界・研究界が自主的に標準特許を創出し活用できるように支援するため、標準特許に関するガイドブック「標準特許案内書」を発行・配布することを明らかにした。

特許庁は2010年から国際標準に関する技術分野において研究・開発(R&D)を行う中小・中堅企業や大学、公共研究機関を対象にR&D課題の発掘・企画から課題終了後の標準化活動まで段階別に標準特許創出戦略を支援している。

今回のガイドブックは、特許庁が標準特許の創出戦略支援の一環として製作されたものであり、標準特許は、世界的に通用される標準製品を作るためには必ず使用される特許であって、市場支配力の強化において非常に重要な要素であるだけに、標準特許の創出戦略支援事業に直接参加していない中小・中堅企業と大学・公共研も標準特許の確保を試みることができるように制作された。

同ガイドブックは、一般の人でも標準特許をどう獲得するかについて容易に理解できるよう、標準と標準特許に関する分かりやすい紹介から始まり、標準化活動資格を得る方法、標準文書様式の入手・提出方法まで標準化過程に参加しようとする読者にとって必要な一般的な事項だけでなく、先出願地位の確保に向けた緊急出願戦略や標準案の空白分野の導出戦略等、標準特許の確保のために読者が活用できる専門的な12の細部戦略が盛り込まれている。

また、産・学・研の関係者が自分の属している分野の標準特許トレンドを把握できるように、従来の資料ではなかった産業及び技術分野別の標準特許先行企業と重要標準特許、最新の標準特許に関する情報も盛り込まれている。まず、標準特許の重要度の高い6つの未来成長エンジン分野である5G移動通信、実感型コンテンツ、モノのインターネット、ビックデータ、オーダーメード型ヘルスケア、スマート自動車等の分野に関する情報を提供する。今後、上記の6つ以外の分野についても追加発行する計画である。

特許庁のキム・テマン産業財産政策局長は「今回の標準特許案内書は、これまで扱われなかった一般的な細部事項から標準特許の確保に向けた専門的かつ実質的な戦略まで豊富に扱った初のガイドブックという点で大きな意味がある。今回のガイドブックを通じて標準特許に関する経験が多くない中小・中堅企業においても自主的に標準特許の確保に成功するケースが出ることを期待する」と話した。

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