知的財産ニュース 携帯型放射能測定技術に関する特許出願が増加傾向

2016年7月28日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、最近放射能測定技術の特許出願が持続的に増加する中、携帯型放射能測定技術に関する特許出願も着実に増えていると明らかにした。

特許庁によると、放射能測定技術の特許出願は2010年に48件が出願され、2011年には80件と前年比66.7%増加し、2012年108件、2013年124件、2014年143件と、増加傾向が続いている。

このうち、携帯型放射能測定技術の特許出願は、2010年3件に過ぎなかったのが2011年に11件に急増し、2012年には4件に減少したが、2013年9件、2014年10件等、着実な増加傾向を示している。

特に2011年に同技術の特許出願が急増したのは、同年年3月に発生した東日本大震災の原発事故をきっかけに放射能汚染に対する関心や懸念が反映されたためと見られる。

これまでの携帯型放射能測定技術は、携帯性を高めるための小型化・軽量化技術を中心に開発されてきたが、最近ではこれに止まらず、モバイル通信技術の成長に伴いスマートフォンのようなモバイル端末機、無線通信、中央サーバーとデータベース及びネットワーク技術等の無線通信技術が適用され、個人が放射能測定器を利用して放射能を測定し、これをリアルタイムでモニタリング装置に伝送するだけでなく、複数の携帯型端末機とネットワークを形成して放射能情報を含む様々な情報を共有する技術に進化しているのが特徴だ。

携帯型放射能測定技術の最近出願状況を細部技術分野別に見ると、一般的な携帯型測定器の特許出願が22件と最も多く、スマートフォンを利用した測定器が8件、GPS型とブルートゥース通信型がそれぞれ2件である。

特許庁のキム・ヨンイル金属審査チーム長は「近年、食の安全に対する国民の関心が高まっており、今後の携帯型放射能測定技術の研究開発は、食品分野において一層活発になるものと予想される」と話した。

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