知的財産ニュース 特許庁、「発明インタビュー及び特許活用支援事業」を推進

2016年4月18日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、大学・公共(研)における優秀な特許技術を選別し、出願につながるよう後押しするとともに、登録された特許のうち、優秀特許については事業化の支援を通じて企業へ移転をサポートする「発明インタビュー及び特許活用支援事業」を進めている。

発明インタビュー事業は、弁理士等の専門家グループがインタビューを通じて、出願する前に研究者が発明申告した件について評価を行い、その結果、優秀な発明だけを特許として出願するようにし、不要な出願を防止する事業である。特許活用支援事業は、大学・公共研が保有している優秀特許技術を企業へ技術移転できるよう、技術マーケティング等の事業化を支援する事業である。

最近、同事業を通じて発掘された優秀特許が相次ぎ産業界へ移転され、注目を集めている。

嘉泉大学校は、癌細胞だけではなく正常細胞まで攻撃する、既存の抗癌剤とは違って、癌細胞が自ら消えるようにする画期的な抗癌剤を開発し、特許として登録を受けた。この抗癌剤は、毒性が強い他の抗癌剤と一緒に服用する際にも、抗癌剤の毒性を中和させ、服用期間を延ばすメリットを持っている。嘉泉大学校は、国内バイオベンチャー企業に今回の抗癌剤の源泉技術を移転した。

また、韓国海洋科学技術振興院(KIMST)は、中東呼吸器症候群(MERS)のような伝染性病気の感染有無の確認にかかる時間が既存の約5時間から1時間以内へと、画期的に短縮できる技術について特許として登録を受け、製品化に向け源泉技術を国内の民間企業に移転した。

特許庁は、今年、合わせて30の大学・公共(研)を支援機関に選定し、選定された機関は、研究者の職務発明に対する等級評価及び特許の補強、国内外の産業及び市場分析、需要企業の発掘及び技術マーケティング等を推進することになる。この事業を通じて発掘された優秀特許は、知的財産活用ネットワーク※※(IPプラグ)を通じて新しい技術を探している企業に優先的に供給する予定である。

※発明インタビューの結果により選定された優秀特許(S、A級)技術
※※知的財産取引のための知的財産供給者、需要者、仲介者、投資者等の交流ネットワーク

特許庁のキム・テマン産業財産政策局長は、「発明インタビューを通じて公共研究機関の優秀な特許技術を選別して権利化し、移転することによって、大学・公共研の研究成果が円滑に産業界へ移転され製品化できるよう尽力したい」と述べた。

詳細な内容については、韓国知識財産戦略院ホームページ(www.kista.re.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、事業案内コーナー)にて確認可能。

お問い合わせ先:韓国知識財産戦略院拡散戦略チーム(02-3475-8522)

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