知的財産ニュース 関税庁、税関で押収された模倣品をベトナムに寄贈

2016年11月15日
出所: 韓国関税庁

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韓国関税庁は2016.11.12.(土)、青少年と市民2千人が参加した中、「2016希望デザインフェスティバル」を開催し、偽ブランドの靴2万足をベトナム文化・経済交流団体であるコベカ(KOVECA)を通じてベトナムの青少年に寄贈した。

今回寄贈した偽ブランドの靴2万足は、通関時に商標法違反で押収され廃棄される予定だったが、地域内の中高校生のボランティアと才能寄付を通じて「希望と同じ船に乗る※』というスローガンの下、新たに生まれ変わった。

※「希望と同じ船に乗る」とは、2016希望デザインフェスティバルのスローガンで、韓国‐ベトナムの両国の青少年たちが分かち合いと寄付を通じて希望と同行するという意味

関税庁は、毎年5千億ウォンに及ぶ偽物を摘発・検挙して廃棄しているが、資源の浪費や環境汚染、廃棄費用の発生等、廃棄による国家的損失を最小化するための方策として寄贈イベントを開催してきた。

「2016希望デザインフェスティバル」には、青少年や市民ら2千人余りのほかに、アン・サンス国会議員、クォン・ソンテクKOVECA副会長、消費者関連団体長※、在韓ベトナム大使館関係者、関税庁の広報大使であるコメディアン、ノ・ウジン等も参加した。
※キム・チョンジュ韓国女性消費者連合会長、カン・ジョンファ韓国消費者連盟会長

同イベントでは、仁川税関が検挙した時価10億ウォン相当の偽ブランドの靴2万足を廃棄する代わりに、青少年・市民が直接参加して商標を外し、靴の表面に希望と愛の絵を加えるアップサイクルリン作業を行うことにより、偽物は分かち合いの価値を加えたブランド品として生まれ変わった。

付帯行事として、偽物を自ら廃棄してみる「偽物廃棄体験」や国内外の有名ブランドが参加する「本物・偽物比較展示会」等が開催され、偽物の撲滅に対する決意を固めるきっかけとなる見通しだ。

また、慈善バザーを開催し、そこから得た収益金全額は国内の脆弱層のために慈善団体に寄付する予定だ。

チョン・ホンウク関税庁長は、「今回のイベントを通じて資源節約や環境保護、廃棄費用の軽減等、有形・無形の経済的効果を得るだけでなく、青少年の知的財産権保護に対する認識を高め、分かち合いの喜びを味わせる大切な契機になることを期待しており、これからも商標法違反で押収された偽物については、商標権者の同意を得て国内外の脆弱層への寄贈を一層拡大していく予定だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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