知的財産ニュース 韓国、特許出願で世界4位

5531

昨年、世界全体で出願された特許件数は前年より7.8%増えた288万件余りであることが明らかになった。韓国は、欧州を抜いて^※、中国、米国、日本に続き、世界4位(21万3694件)となった。特に、単一国家としては初めて年間特許出願件数100万件を突破した中国は、110万1,864件で、世界1位となった。

※JETRO注：記事では、欧州を「抜いて」となっているが、実際は少なくとも2003年以降は欧州の件数を上回っている。特許行政年次報告書2014年版（日本特許庁）の3-2-1図（世界の特許出願構造）を http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/nenji/nenpou2014_xls.htm からダウンロードして参照のこと

世界の知財権関係者らが各国の特許、商標、産業デザインの出願動向について説明している

中国は、特許だけでなく、商標、産業デザインの3つの分野いずれも世界1位となった。韓国は、特許出願(世界4位)と産業デザイン出願(世界3位、7万2458件)ともに世界トップ5に入った。 商標出願の順位は20位圏だが、前年比増加率は13.9%で世界5位を記録した。

世界知的所有権機関(WIPO)は11月23日(現地時間)、このような内容を柱とした「2015年世界知的財産権指標現況」の報告書を発表した。これによると、昨年1年間世界全体で出願された特許は、前年比7.8%増の288万8,800件だった。中国は前年比18.7%増えた110万1，864件で、世界トップの特許出願国となった。中国が出願した特許の大半は、国内特許出願であり、外国特許出願は4万2,000件にとどまった。

中国に続き、米国が1.8%増加した58万9，410件で2位、日本が2.2%減少した31万8，721件で3位となった。韓国は、21万3,694件で2014年に続いて4位を維持した。欧州は韓国より約5万3,000件少ない16万28件で5位にとどまった。

商標出願（JETRO脚注：区分数ベース）においても中国は、前年比27.4%増加した282万8,287件で、1位を記録した。その次に、米国が51万7,297件(前年比9.6%増)と2位、欧州(36万6,383件)が3位、日本(34万5,070件)が4位、インド(28万9,843件)が5位となった。昨年、世界全体で出願された商標権は計598万3,000件で、前年より15.3%増加した。

産業デザインの出願においても中国が前年(2014年)より0.8%増えた56万9,059件で1位に上った。中国に次いで、欧州連合(EU)が9万8,162件で2位(前年より0.1%減)、韓国が7万2,458件(前年より5.9%増)と3位に上がった。韓国は、ドイツ(5万6,499件、4位)より多かった。
経済力や人口を反映したGDP 1,000億ドル当たりの特許出願数では、韓国が9,610件で1位に上った。日本(5,694件)、中国(5,269件)、ドイツ(2,014件)が後に継いた。その他に2011～2015年に特許を出願した女性の数では、米国が10万4,565人で1位となり、中国(6万3,365人)、日本(4万3,957人)、韓国(4万2,730人)の順だった。

WIPOは「特許出願の増加は、知的財産権に対する関心が増大しているということを示している。コンピューター技術と電子機械、デジタル通信分野で特許出願が増加している」と説明した。

パン・ウンジュ記者　ejbang@etnews.com