知的財産ニュース 特許庁、スマート審査システムの構築を推進

2015年3月9日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、特許願書はもちろん、審査官が作成する通知書のミスを自動的にチェックして審査を支援する「スマート審査システム」を構築する予定だ(2015年下半期中に構築完了予定)。

「スマート審査システム」は、審査官によって行われた特許審査の一部に対して、情報化システムを活用して自動的に分析することで、審査業務をフォローするシステムだ。大きく「願書自動分析機能」と「通知書ミス防止機能」で構成される。

「願書自動分析機能」は、願書と明細書を自動的に検査し、法令で定める要件に合っているか否かを点検することで、記載要件の判断に関する審査官の業務負担が大幅に軽減できると見られる。

※例:請求項に記載された用語が発明の詳細な説明においても使用されているかを点検し、請求範囲が発明の詳細な説明によって裏付けられるか(特許法第42条第4項第1号)を確認

そして、「通知書ミス防止機能」は、審査官が作成する通知書においてミスの有無を自動的に分析する機能で、発生可能性が高いミスを自動的にチェックすることで、出願人に提供する審査結果の正確性向上に役立つと期待されている。

※例:通知書の「審査結果」部分の法条項別請求項と[具体的な拒絶理由]部分の請求項を比較し、拒絶理由から漏れた請求項があるかを確認

この「スマート審査システム」は、まず、特許・実用新案分野に対して計4億ウォンの事業費を投じて、上半期から12月まで構築する計画で、今後、商標・デザイン分野にも拡大適用する予定だ。

特許庁情報顧客政策局のチャン・ワノ局長は、「スマート審査システムは、韓国の優れたIT技術力を特許審査と融合し、特許行政のグレードアップを実現するきっかけになると思われる。これで、韓国特許庁の審査品質に関する国際的プレゼンスの向上と優秀特許の創出に貢献すると期待される」と述べた

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