知的財産ニュース 特許出願しても白紙に…特許無効訴訟の勝訴率が70%に

2015年1月20日
出所: 電子新聞

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不良特許の防止を目指す特許無効訴訟が逆に中小企業の特許技術を無力化に使われたケースが発生した。

20日、業界によると、中小企業ITWellがコンビニ大手3社と販売時点情報管理(POS)システムの特許を巡って訴訟を繰り広げている中、大企業側が特許を無力化するために関連特許の無効訴訟を起こした。

ITWellは、コンビニ大手のBGFリテール、コリアセブン、GSリテールを相手取って自社の登録特許に関する侵害訴訟を進めている。このうち、コンビニ「CU」を展開するBGFリテールは、自社がITWellの特許技術を一部使用していると認めた。GSリテールは、コンビニ協会を介して対応しているほか、コリアセブンはいかなる対応もしていない。

当該特許は、ITWellが1997年に登録・出願した登録特許「第10‐0384566号」で、コンビニのレジでPOSシステムと連携して販売・注文・配送を統合管理する技術だ。

ITWellがBGFリテールを相手に積極的特許権利の範囲確認審判を提起したが、韓国コンビニ産業協会はITWellを相手に特許無効審判を提起した。

ITWell側は「大企業のコンビニ3社がITWellの権利行使に対して、むしろ特許無効審判を提起している状況だ。中小企業が投資してようやく特許を出願しても、大企業が力の論理で無効訴訟制度を悪用すると、特許出願が白紙に戻ってしまい、海外展開にも支障が生じかねない」と訴えている。

特許審判院は、当該特許の無効審判において韓国コンビニ協会の勝訴だと判断した。この結果に不服したITWellは、特許法院における訴訟を引き続き進めている。

不良特許を防止するために制定された国内の特許無効訴訟の勝訴率は約70%に上っている。高いコストを投じて登録・出願しても時間が経って当該特許技術が普及すれば、市場の競合会社などが無効訴訟を利用して特許を容易に無効化することができるという訳だ。

業界の関係者は「韓国の特許出願・登録の過程は、先行技術調査など審査過程が非常にややこしくなっている反面、無効訴訟が認められる過程は比較的簡単だ。結局、特許侵害訴訟が発生しても、訴えられた方で逆に中核特許技術のサイド保護技術特許に対して無効訴訟を起こして、本特許まで無力化させる戦略を頻繁に使うといった副作用がよく見られる」と述べた。

特許審判院の関係者は、「特許無効訴訟制度は、利害当事者間で紛争が生じたときに使える制度だ。中小企業と大企業の勝訴率を比べると45対55程度と集計されていて、特に中小企業にだけ不利な状況にはなっていない」と説明した。

チョン・ミナ記者

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