知的財産ニュース 運転習慣診断技術に関する特許出願が急増

2015年5月28日
出所: 韓国特許庁

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正しい運転習慣が自動車燃費の向上や交通事故の予防につながるという認識が広がっている中、運転習慣を診断しその結果を活用する技術に関する特許出願が急増している。

特許庁によると、運転習慣診断技術に関する特許出願は計255件であり、2008年以前は5件前後だったが、2009年以降急増し始め、2013年には13倍増加した67件に上った。

出願人を見ると、現代・起亜自動車が38%(96件)、現代モービスが6%(15件)、韓国電子通信研究院4%(10件)、(株)萬都が3%(7件)の順となっており、現代・起亜自動車が研究開発を主導している。

出願内容においては、運転習慣を診断して知らせる技術が34%(87件)、運転習慣を診断・分析し、各運転者に合わせて車を制御する技術が40%(102件)、運転習慣の診断結果を利用し燃費や走行可能距離を計算する技術が7%(19件)、運転習慣の診断結果と連動し最適な走行ルートを選定する技術が6%(14件)の順となった。

他にも、車の消耗品の交換時期や保険料を計算する技術等、運転習慣診断技術を活用した様々な技術が出願されている。

出願人を業界別に見ると、自動車業界が54%(138件)、情報通信業界が28%(70件)、その以外の業界が13%(34件)、個人が5%(13件)を占める。このうち、情報通信業界は通信技術を活用し、携帯電話のような端末機により走行情報を獲得し、運転習慣を分析するテレマティクス(Telematics)技術や運転スタイルに合わせて最適な走行ルートを設定するナビゲーション技術等に関心が高いことが分かった。

特許庁の関係者は「運転習慣診断技術は、安定性、利便性及び感性を高めることで自動車に新たな価値を与えるスマートな技術であるため、特許出願がさらに増えることが予想される」と述べた。

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