知的財産ニュース 特許庁、2015 特許争訟シンポジウムを初開催

2015年5月13日
出所: 韓国特許庁

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特許庁は、5月12日、ソウルのコエックスにて知識財産分野の国内有識者及び産業界・学界・研究界の専門家ら約170人の参加を得て「2015特許争訟シンポジウム」を開催した。

同シンポジウムは、特許紛争を速やかに且つ正確に解決するために、特許庁と法院、特許業界の関係者らが初めて一堂に会したという点で意味がある。最初にチェ・ドンギュ特許庁長が開会の挨拶をし、続いてカン・ヨンホ特許法院長が祝辞を述べた。

大韓民国世界特許(IP)ハブ国家推進委員会の共同代表を務めるイ・クァンヒョンKAIST未来戦略大学院長は基調演説で、同シンポジウムの意味について話すとともに韓国が特許紛争解決の世界的なハブ国家になるためには皆が力を合わせなければならないことを強調した。

第1セッションでは、サムスン電子のキム・ジュンハン常務は企業の特許をしっかり保護するために、特許審判訴訟の技術的・法律的専門性を強化すべきだと提言した。続いて、ソウル高等法院のユ・ヨンソン判事は技術的思想を文字で表現した特許請求範囲の法的解釈について発表した。特にユ判事が発表したテーマは、特許紛争の結論を左右できる中核事案という点で、参加者から大きな関心を集めた。

第2セッションでは、大法院のチョン・テクス裁判研究官が特許の進歩性に関する判例動向を基に、最近浮上している進歩性判断の関連懸案に対する大法院の見方を紹介した。イ・ホン判事とキム・ミンヒ審判長はそれぞれ特許法院と特許審判院における進歩性判断実務について事例を中心に発表し、進歩性判断の審理強化策を巡って活発な議論が行われた。

ジェ・デシク特許審判院長は、「最近、知識財産権を巡る紛争が頻繁に起きており、企業の経済活動や研究開発の妨げとなっている。特許庁と法院が協力して特許審判訴訟の品質を上げ、関連制度を先進化すれば、知財権紛争の迅速かつ正確な解決につながると思われる。これを通じて企業などが研究開発や事業化に専念していけば、知財権の創造経済の流通貨幣としての機能はさらに強化されると思う」と述べた。

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