知的財産ニュース 10日に特許法改正案を上程…「特許の無効化率を減らし、損害賠償額を引き上げる」

2015年4月9日
出所: 電子新聞

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特許法改正案に対し、官民の専門家が意見を交わした。

9日、国会の世界特許(IP)ハブ国家推進委員会は、国会憲政記念館にて「2015世界特許ハブ国家未来戦略シンポジウム」を開催し、10日に国会に上程予定の特許法改正案についてパネル・ディスカッションと質疑応答を通じて議論した。

今年2月、新政治民主連合のウォン・ヘヨン議員が代表発議した特許法改正案は、被告人の特許侵害確認を容易にする実施行為の提示義務規定を新設した。これによって特許の無効化率を引き下げるとのことだ。また、特許侵害による損害賠償額を現実化する内容も盛り込まれている。

現在、韓国特許審判院の特許無効認容率は6~7割に上っている。つまり、新規性と進歩性が認められずに無効とされる出願特許が多いということだ。特許権を侵害した者が侵害事実を否認できないように実施形態を必ず提示するように義務付け、損害賠償額も実際の損害額の3倍まで賠償を受けられるように規定を強化した。

イ・ギュホン部長判事は、「特許無効率が極めて高く、損害賠償額が極めて少ないというのは周知の事実だ。(特許法改正案の)条文をより具体化する作業が必要で、知識財産権に関する訴訟の特殊性を説得できる論証の研究が求められる」と述べた。

特許庁産業財産保護協力局のクォン・オジョン局長は、「国内の特許侵害による損害賠償額は、米国の6分の1水準に過ぎない。完全な制度の整備まではさらに時間がかかると思われるが、持続的に関心を寄せる必要がある」と述べた。

チョン・ミナ記者

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