知的財産ニュース KIPOと新韓銀行が了解覚書を締結

2014年6月26日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁と新韓銀行は、6月26日、新韓銀行の本店にて、知的財産金融の活性化に向けた了解覚書を締結した。

今回の了解覚書の締結により、特許庁と新韓銀行は、優秀な知的財産保持企業の発掘と育成、知的財産権を担保にした金融の施行、知的財産権の価値評価に必要な手数料の支援などに関連し、業務連携を行う予定だ。

韓国特許庁は、これまで、産業銀行と企業銀行とともに知財を担保にして融資を行ったところ、知財を担保にした融資を希望する中小企業のニーズを充足させるには不十分であるとの認識の下、知財金融の普通銀行への拡大に向けて取り組んでおり、新韓銀行とは、今年の初めから協業方法について議論を重ねてきた。

新韓銀行は、昨年7月、与信企画部の中に技術評価担当部署の産業技術評価チームを新設し、技術型創業企業向けローンを発売するなど、優秀な技術を有している企業の支援強化のために取り組み、本格的な知的財産金融の施行に向け、特許庁と業務協約を締結することになった。

今回の了解覚書には、知的財産金融の活性化に向けた業務提携以外にも、知的財産権情報活用の拡大に関する業務連携の内容も盛り込まれている。新韓銀行は、技術金融を施行したことにより、優秀な技術力を有する企業の特許情報と関連企業のデータベースを構築してきた。また、特許庁も数年にわたる様々な支援事業の経験を基に、優秀な知的財産権保有企業のデータベースを構築してきた。両機関は業務提携を通じて、これまで構築してきたデータベースを共有し、今後の構築策について協業することで新しい知財金融商品の開発に積極的に活用する計画だ。

キム・ヨンミン長官は、「新韓銀行の参加により、韓国の知的財産金融基盤は一層強固になると思われる。韓国特許庁は金融機関との持続的な協力体制を通じて、知的財産金融が産業現場で有効に活用できる金融環境を構築していく」と述べた。

新韓銀行のソ・ジンウォン頭取は、「両機関の専門性とこれまで構築してきたノウハウは、相乗効果を生み出すだろう。新韓銀行は知財金融をリードし、優秀な技術力と知的財産を有している企業が最も信頼する銀行を目指していきたい」と述べた。

了解覚書の締結後、韓国特許庁と新韓銀行は、早期に知財担保金融商品を発売するほか、知的財産を活用した新規商品の開発にも共同で取り組む計画だ。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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