知的財産ニュース 大韓弁理士会、「弁護士の弁理士資格の自動取得を廃止する法案」に賛成
2014年12月17日
出所: 電子新聞
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弁護士の弁理士・税理士資格の自動取得を廃止する法案が発議されている中、大韓弁理士会が積極賛成を示す声明書を発表した。
12日、新政治民主連合のイ・サンミン議員は、その他16人の議員とともに弁護士に弁理士・税理士の資格を自動に付与する条項を削除する内容が盛り込まれた法案を発議した。代表発議したイ議員は、現在弁護士資格を有していて、かつて弁護士として働いた経験もある。
大韓弁理士会は、「この60年間、弁護士は、弁理士業務関する能力検証や専門性教育なども受けず、ただ弁護士だという理由だけで恩恵を受けている。法律消費者が良質な弁理サービスを利用する権利を剥奪するのは勿論、国の知的財産権に関する制度発展に阻害要因となっている同条項は、直ちに廃止されなければならない。法案の発議を心から歓迎する」という声明を発表した。
弁護士に弁理士の資格を付与してきた慣行は、60年前、弁理士が充分に供給されていない状況の中でIP法律サービスの供給を円滑にするため、一時的に導入された制度だという主張だ。自動取得を廃止する法案は、前の17代、18代国会においても発議されたが、成立につながることはなかった。しかし、弁護士資格を有している上、国会の法制司法委員会の委員長を務めている議員が当該法案を代表発議したことで、改めて注目が集まっている。
現在、韓国の弁理士資格取得者は約7,700人で、そのうち57%の4,400人は、弁護士が弁理士資格を自動取得したケースだ。弁理士会は「彼らは特許技術、知的財産権の関連法律などに関する能力検証も受けず、弁理士法第3条第1項第2号によって弁理士資格を取得しただけで、弁理士業務の遂行能力の不足により、法律サービスの品質を低下させている」と指摘した。
大韓弁理士会は、同法案の発議および声明書を通じて、大韓弁護士会に討論会の開催を公式に提案した。
チョン・ミナ記者
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