知的財産ニュース KIPRIS、無料の機械翻訳サービスが拡大

2013年12月27日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は、知的財産情報の無料検索サービス特許情報ネットKIPRIS(www.kipris.or.kr外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の韓英の機械翻訳サービスを2014年1月から無料で提供すると発表した。

韓・英の機械翻訳サービスは、韓国語で作成された特許公報の英語自動翻訳サービスで、2007年1月から有料で提供してきたが、無料サービスのなり、韓国の特許技術を海外でも検索可能となって、海外市場進出の際に保護強化やトラブルの初期遮断に役立ち、創造経済に基づいた政府3.0実現に役立てると期待されている。

最近、知的財産情報への関心の向上などを背景に、韓国の代表的な特許情報普及情報サービスである特許情報ネットKIPRISの検索件数は、2013年の月平均330万件を記録している。海外からの検索件数は月平均40万件程度で、11%を占めている。

また、特許情報ネットKIPRISは、米国、欧州、日本、中国をはじめ、シンガポールや南アフリカ共和国など世界148国から利用されていて、韓国内の特許公報及び韓国語のPCT出願の韓・英機械翻訳サービスの無料提供は、その利用拡大と保護強化に貢献すると評価されている。

数年前まで韓国企業は、海外の競合会社などの特許技術を分析して回避設計、または係争の防御目的など、消極的な活用にとどまっていたが、サムスンやLGなど大手企業のグローバル化、通信技術などの特許技術で世界をリードしている。こうした自国企業の活動の海外からの利用を積極的に支援して、侵害やトラブルの予防目的として積極的な活用が必要な時期だ。

これまで、特許情報ネットKIPRISは、消極的な活用ツールとして英・韓、日・韓機械翻訳サービスを無料で提供してきたが、韓国企業の世界技術のリードぶりや、グローバル特許係争の増加などが韓・英機械翻訳サービスの無料転換を決定したきっかけとなった。

今後、韓国特許庁は、知的財産情報から抽出された新造語、未登録語などの翻訳辞書を構築して持続的に翻訳の品質を改善する。これを通じてより正確な機械翻訳サービスを提供していく予定だ。

情報企画局のイ・テグン局長は、「ありふれた知的財産情報から求めている情報をすぐ把握するためには、言語が障壁になってはならない。これを克服できなければ、知的財産情報が無用になる可能性がある。そのため、特許情報ネットKIPRISから提供される機械翻訳サービスは、無用とされかねていた知的財産情報を宝石に様変わりさせ、自国の特許技術保護及び産業発展に貢献するだろう」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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