知的財産ニュース 韓国特許庁の審判官が「条文別・争点別の商標判例」を出版

2013年6月17日
出所: 韓国特許庁

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特許審判院のイ・ビョンヨン審判官が商標関連の主な判例をタイプ別にまとめた「条文別・争点別の商標は判例」を出版した。

この本は、最高裁や特許裁判所などから最近出されている商標関連の判例を商標法の条文順序に応じて争点別・類型別に整理し、その他商標関連の民事・刑事事件、行政訴訟、憲法裁判所の決定や、特許審判院の審決などからも参考になりそうな内容を整理し盛り込んだ。大韓弁理士会が出版して配布する。

この本の特徴は、商標に識別力があるか否か、商標、及び商品の同一・類似、デザイン的な使用、商標不使用による登録取消審判において正当な使用・正当な理由、登録商標と使用商標の同一性を認めるかどうかなどを類似な事例別に区分してまとめ、商標分野の関係者が類似事例に関する判例動向を分かり易く構成した。

特に、商標事件でその割合が最も高い商標の類似判断に関する事件を1)文字商標、2)外国人姓名商標、3)観念の類似さ、4)簡単でありふれた標章、5)図形に対し文字標章の類似性、6)図形と図形の類似性で大分類した後、文字商標の類似性判断事件などの6つの項目を(1)配列の順を変えた場合、(2)アルファベット3つで構成された標章、(3)観念を持っている一文字、(4)食堂業など同種業者が数多く存在する場合、(5)マンションなどの高価な商品に使用される場合、(6)外国語商標の呼称などに30タイプに小分類してまとめ、商標不使用による登録取消事件が多く発生する登録商標と使用商標の同一性についての判例を(1)外国語とハングルの商標のうち、一部のみを使用した場合、(2)登録商標が他の商標と一緒に使用された場合、(3)登録商標に付加的な部分が追加され使用された場合、(4)登録商標の標章一部が抜けて使用された場合など、10のタイプに小分類してまとめ、こうした分類は、従来の商標判例集や商標法関連書籍ではなかったもので、イ・ビョンヨン審判官が初めて試みたものだという。

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