知的財産ニュース 中小・中堅企業に対するオーダーメイド型標準特許創出支援
2013年1月23日
出所: 韓国特許庁
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韓国特許庁は、今年から中小・中堅企業の標準特許競争力強化に重点をおいた「標準特許創出戦略支援事業」を遂行すると発表した。
標準特許創出のためには研究開発と特許出願だけではなく、標準化活動が不可欠だ。
特に、標準化活動には、通常3年以上が要される標準制定期間の間、持続的な活動ができる標準化専門人材と巨額な費用が必要であるため、人材と財政が不足な中小・中堅企業が標準特許を創出することは難しい状況だ。
中小・中堅企業の大半は、標準技術が適用された製品生産に集中しているにもかかわらず、主な標準特許に対する情報不足および対応戦略の不在により、特許訴訟の対象となっている状況だ。
韓国特許庁はこのような状況を受け、韓国国内技術協会または標準化フォーラムなどと協力して、主な標準技術を適用した製品を生産(または開発)する中小・中堅企業を対象に、標準技術の具現に必ず必要な特許を創出できるように支援する予定だ。
さらに、製品と関連した標準特許の情報を分析した結果を、技術協会またはフォーラムを通じて企業に活用できるように提供し、中小・中堅企業の標準特許競争力を強化していくという。
これにあわせて、標準化を目標とする政府および民間R&D課題に中小・中堅企業が参加する場合、優先的に支援して該当企業が標準特許を確保できるようにすると明らかにした。
また、中小・中堅企業の標準特許に対する認識向上のために経営者、研究開発者、特許担当者などを対象に技術分野別のオーダーメイド型標準特許の高度な教育も支援する予定だ。
韓国特許庁は、2013年に中小・中堅企業の標準特許競争力強化に重点をおいた4つの政策方向を策定し、これを遂行するために8つの重点推進課題を遂行する。
今年、28の政府機関および民間R&D課題と国際標準案の開発課題に対する標準特許創出戦略を支援し、過去の標準特許創出支援事業成果物(標準関連出願特許)に対する体系的なモニターリングを通じて標準関連の一般特許が標準特許となるように戦略支援を行う。
また、主な国際標準化機関の標準特許の統計と動向分析報告書などの情報を一括サービス(one-stopサービス)を実施し、標準特許専門人材養成のためのプログラムも開発して運営することを明らかにした。
韓国特許庁は、今後、技術開発段階から標準制定まで標準特許創出支援をさらに拡大し、標準特許戦略フォーラムとワークショップなどを通じて産学研の専門家の意見を収集して関係機関との協力体系をさらに強化し、大企業と中小・中堅企業が共存できる標準特許創出・活用政策を策定することにより、国家競争力の向上に寄与するという構えを示した。
2013年の事業推進方向
政策方向 |
細部事業 |
主な推進計画 |
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中小・中堅企業 標準特許競争力強化 |
中小・中堅企業 オーダーメイド型 標準特許戦略支援 |
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中小・中堅企業オーダーメイド型教育支援 |
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R&D標準‐特許連携強化 |
R&D標準特許創出支援 |
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標準特許後続管理 |
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標準開発・制定時 特許戦略支援拡大 |
国際標準案開発時、特許戦略支援 |
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国家標準制定時特許戦略支援 |
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標準特許創出基盤強化 |
標準特許情報サービス |
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標準特許戦略拡大のための広報強化 |
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