知的財産ニュース 現代起亜車、米でスマート車の特許侵害で提訴され

2013年8月5日
出所: 電子新聞

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現代・起亜自動車が米国で特許管理会社が提起したスマート車関連の特許侵害提訴に苦しんでいる。特許管理会社が昨年の下半期と今年の上半期に提訴した特許件数だけで20件以上にのぼっている。自動車と情報技術(IT)・電機技術の融合が加速化され、次世代スマート車のオリジナル技術の確保が「足元に付いた火」になっているという分析だ。

5日の業界によると、米国の特許管理会社AVS(American Vehicular Science)社は、現代自動車と起亜自動車を相手に、10月と2月に米国テキサス州東部地方裁判所に特許侵害訴訟を提起した。AVS社が提起した訴訟は、車両のメンテナンスとモニタリングシステム、テレマティックスなど、スマート車のコア技術に集中している。

現代車は、「車両のメンテナンスのためのテレマティックスシステム(特許番号:US6738697)」などの12件の特許に関連して訴訟中だ。起亜車も「車両情報のモニタリングシステム及び方法(US7082359)」など11県の特許侵害訴訟に対応している。AVSが現代車と起亜車が共同で侵害したと主張する特許は8件だと確認された。

これに関連し、現代起亜自動車は、特許訴訟の対応策を急いでいる。会社の内部をはじめ、外部からも対応戦略の事例を収集しており、人材を拡充する作業が大掛かりに行われたという。しかし、スマート車分野のオリジナル技術が不足しているため、対応は不十分だという。実際に現代車は、今回の訴訟と関連した1次答弁書の提出期限を1回延期した。

業界の関係者は、「最近、スマート車分野で特許管理会社性格の企業が主導する特許侵害訴訟が急増している。現代起亜自動車が米国市場でシェアを拡大しているが、スマート車関連のオリジナル技術が脆弱しているため、訴訟の対象になっていると考えられる」と説明した。

AVSは、昨年1月に設立し、わずか5カ月でトヨタとBMWを相手に特許訴訟を初めて提起した後、現代起亜自動車を相手に最も多い件数の特許侵害訴訟を提起したという。AVSは、特に、典型的な特許管理会社だといわれている。同社は、ATI(Automotive Technologies International)から310件の自動車関連特許を譲渡され、グローバル完成車メーカーを相手に無差別の特許攻撃を行っているという。

現代起亜車の関係者は、これについて「AVSが現代起亜車はもちろん、グローバル完成車メーカーを相手に特許訴訟を繰り広げている。関連手続きに沿って適切に対応しているところであり、訴訟による賠償額などはまだ予測できないが、現地販売には異常はない」と説明した。

ヤン・ジョンソク記者

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