知的財産ニュース 米ITC 「アップルがサムスン特許を侵害」

2013年6月5日
出所: 電子新聞

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米国国際貿易委員会(ITC)は、米国時間の4日、アップルがサムスン電子のスマートフォン特許を侵害したという最終判決を言い渡した。ITCは、同日、ウェブサイトに掲載した決定文においてこのような内容を明らかにし、関連のアップル製品の輸入禁止を決めた。

今回の判定により、ITCは、中国フォックスコン工場など、海外で組み立てられるアップルの該当商品の輸入差し止めをオバマ大統領に建議することができ、大統領は60日間以内に決定を下さなければならない。ITCは、昨年8月の予備判定で下した「アップルはサムスン電子の標準特許を1件も侵害していない」という結論を、その10ヵ月後に完全に裏返した。これは、カリフォルニア州のサンノゼ連邦地方裁判所の判決とも異なる結果なので注目される。

知的財産権専門家であるフロリアン・ミラーは、本人のブログ「FOSS Patent」に、今回の判決が旧型アイフォンとアイパットに適用されるため、アップルの売上高に与える影響は大きくないと分析した。彼は、クァルカム製のチップを搭載したアイフォン4S以降の製品には判決が適用されないとも説明した。

米国知的財産コンサルタント企業のTechIPMのイ・グンホ代表は、「今回の判決により、ITCは、標準特許も販売・輸入差し止めが可能であるという前例を残した。これは、憲法規定に基づいて公正は判決を言い渡したという名分を得て、米国議会に現行法規定の改正の余地まで与えた」と分析した。

アップルの特許侵害に関するITCの最終判定は、当初は1月14日に予定されていたが、5回も延期となり、この日に発表した。

キム・インスン記者

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