知的財産ニュース センサー基盤のM2M技術関連の特許が急増

2013年7月9日
出所: 韓国特許庁

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数年前まではSF映画やCMで紹介されていたセンサー基盤のM2M(Machine to Machine)技術が現実味を帯びつつある。

最近、 M2M技術がIT融合技術の代表格として注目されている。M2Mとは、周りのすべての物にセンサーを取り付け、物同士が情報を収集、共有して人の便利な暮らしをサポートする技術を意味する。

韓国特許庁によると、2003年から2007年までは約60件にすぎなかったM2M技術の特許出願が最近5年間(2008~2012年)、600件に迫るほど急伸した。

これは、ブルートゥースやWi-Fiなどの無線通信技術の普及と、スマートフォンの大衆化による結果だと分析される。また、韓国の代表的な通信キャリア3社(KT、SKT、LGU+)が全体出願の30%を占めていることも注目に値するだろう。

韓国の主な通信キャリアが競って同技術に関心を示している理由は、スマートフォンと結合し、ユーザに多様なサービスを提供することで、高付加価値の創出できる収益源にできるためだ。

韓国政府もM2Mなどのネット新産業育成策を設け、2017年まで1000社の想像企業が登場するほか、10兆ウォン規模に市場が成長し、5万人の雇用が創出されると予想している。M2M技術は、我々の生活の様々な場面で使用され、その範囲が拡大しつつある。特に、患者の状態をリアルタイムで確認できる遠隔診療、スマートメーターを利用したエネルギー管理システムなどで積極的に適用されている。

また、政策や公的サービスにおいて、様々な産業と融合が可能であるため、システムの運営コストを減らし、産業生産性を高める効果が期待できる。

韓国特許庁の関係者は、「M2M技術は、ただ便利さだけでなく、お互い異なる分野の産業間でバリューチェーンを形成し、新たな経済領域を作ると見込まれている」と説明した。

M2M技術の10件間における韓国の特許出願動向(2003~2012)

出願年度

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

小計

出願件数

3

5

25

23

10

14

55

143

238

167

683

割合

0.4%

0.7%

3.7%

3.4%

1.5%

2.0%

8.1%

20.9%

34.8%

24.5%

100%

※未公開出願件数を含める。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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