知的財産ニュース 現代車の特許競争力が危ない トヨタと比較すると?

2013年7月17日
出所: 電子新聞

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昨年、米国に登録した現代自動車の特許件数は、トヨタの5分の1水準であることが分かった。GMやホンダなどの競合メーカーをはじめ、ボッシュ・デンソーなどの部品メーカーより少ないという。自律走行ロボットカーの技術開発において韓国の完成車や部品メーカーとの競争力が低下しかねないという分析だ。

米国のIPOAが16日に発表した「2012年米国に特許登録した300大メーカー」という統計によると、現代自動車は、昨年、米国では314件の特許を登録した。これは、前年より30.8%が増加もので、メーカー別の順位でも11ランク上昇(115位→104位)した。

ところが、世界自動車市場でトップの座を維持しているトヨタは、現代自動車の5倍に迫った。トヨタは、昨年、1491件の特許を登録し、自動車メーカーでは最も多い特許を米国で登録した。今年は、前年より30.8%も増加した。トヨタは、すべての産業群を網羅した特許順位でも、ジーメンス、富士通に続いて13位となった。

完成車メーカーではトヨタに続きGM(1374件)、ホンダ(1074件)が2位と3位を獲得した。その次には、世界2強の自動車部品メーカーであるボッシュ(743件)とデンソー(704件)が現代自動車などの完成車メーカーを先んじて特許を確保していることが明らかになった。レーダーセンサーなどの次世代スマートカー向け部品の研究開発に投資の幅を利かせ、自動車用の電子機器部品の特許確保に積極的に乗り出していると分析できる。

「WeAreコンサルタント」社のチョン・ウンキョン代表は、「米国の特許登録件数だけで自動車メーカーの特許水準を評価するのは無理な話だ。しかし、次世代のコア特許は、も主に米国で取得していることから、韓国の完成車メーカーの特許競争力が比較的に低下しているという見方もある」と説明した。

一方、完成車や部品メーカーの米国での特許登録は、全体的に増えている。上位10社の特許登録件数は、全て前年より増加した。特に、コンチネンタル(92.9%)とフォード(45.5%)の増加幅が最も高かった。

順位

メーカー

登録件数

前年比の増減率

1

トヨタ

1491

30.8

2

GM

1374

25.8

3

ホンダ

1074

11.5

4

ボッシュ

743

20.8

5

デンソー

704

11.6

6

フォード

643

45.5

7

現代自動車

314

30.8

8

日産自動車

244

28.4

9

コンチネンタル

218

92.9

10

フォルシェー

97

22.8

ヤン・ジョンソク記者

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