知的財産ニュース 日韓の特許審査・審判の協調を強化

2012年12月19日
出所: 韓国特許庁

3943

国際的な特許紛争の予防に向けてアジアの協力基盤を構築

最近、韓国・中国・日本の東アジア3カ国の特許出願が大きく増加し、米国や欧州特許庁を大きく引き離している。※こうした中、アジア主導の国際知財権秩序の形成をリードするため、韓国特許庁と日本特許庁が国際特許に関する協調を強化することで合意した。

※2011年、日中韓特許庁は、出願件数100万件時代を迎え、米国・欧州特許庁の出願件数の60万件を遥かに上回っている(2011年ベース)。

韓国特許庁のキム・ホウォン庁長は、12月18日、東京において深野弘行特許庁長と第24回日韓特許庁長会談を開き、国際特許紛争の予防に向け、産業と特許制度が類似している両国の特許審査及び審判分野の共同研究、及び協業を推進し、アジア中心の国際特許秩序の形成に向けて共同で取り組むことで合意した。

審査分野では、両国特許庁の審査官が2000年度から年間2つの技術分野で実施してきた両国共通の特許出願件に対する共同先行技術調査事業を毎年4つの技術分野に拡大し、特許審査の実務の調和を模索する。共通先行技術調査事業の拡大は、日韓の特許審査に関する制度と実務の不調和による審査結果の不一致を最小化することに貢献すると期待されている。

また、2007年から開始した日韓特許審査ハイウェイ(PPH)※の運営現状と成果を共同で研究し、2013年に開催される多国間PPH(23ヵ国)で国際的な利用策を共同発表することで、国際秩序の議論をリードしていくことで合意した。

※両国特許庁に共同で出願された特許権について、一方の特許庁が登録を決めた件は、相手の特許庁が先行審査件に対して重複審査を回避して審査期間を大幅短縮し、登録率を高める優先審査プログラム

一方、国際特許協力条約(PCT)による国際調査機関(ISA)及び予備審査期間(IPEA)である両国特許庁は、アジア地域の国際特許審査の品質を高めるために日中韓3ヵ国のPCT国際審査システムとアジア地域レベルでの協業案を共同で研究することを決めた。

そのほか、今後増加が予想されているアジア地域での国際特許係争に対応し、特許審判などの紛争制度の現状把握と改善策の確立のため、2012年中に日中韓3ヵ国特許庁・審判機関間の協力機関を設けるため、日韓特許庁の審判専門家会議を開催する。

韓国、米国、日本、欧州、中国の特許庁で構成されているIP5の懸案である共通特許分類の制定や国際特許制度の調和、審査協業プログラムなどのイシューについても日中韓3ヵ国の協調強化を推進する。

キム庁長は、「3ヵ国が世界特許出願の約60%を占めるなど、世界の特許秩序における東アジアの役割は一層拡大していくだろう。」と、国際的な流れを紹介し、「このように庁長会談を通じて東アジア3ヵ国間の特許協調を拡大していくことで合意したのは、不必要な国際特許紛争を予防することに大きく貢献するだろう。」と会談の成果を評価した。

韓国特許庁と日本特許庁は、1983年から毎年、定例の庁長会談を開催し、特許・商標・デザイン・情報化・教育の5つの専門家会議を運営し、両国の知財権制度の改善に向けた共同の取り組みを行っている。

キム庁長は、会談の前日である12月17日には、年間約15,000件の特許を韓国に出願している日本企業と発明者の代表的なユーザーグループである日本知識財産協会(JIPA)と発明業界(JIII)を訪問し、日本の民間知財権のインフラと日本企業の最近の知財権出願及び紛争の対応戦略動向を聴取し、日韓の民間レベルでの知的財産協力を要請した。また、日本に進出している韓国企業との懇談会を開き、知財権関連の要望事項を聴取し、支援策について議論を交わした。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:浜岸、曺(チョウ)、柳(ユ)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

マイリスト マイリストを開く 追加

閉じる

マイリスト
マイリスト機能を使ってみませんか?
ジェトロ・ウェブサイトのお好きなページをブックマークできる機能です。
ブックマークするにはお好きなページで追加ボタンを押してください。