知的財産ニュース 韓国政府、伝統音楽や歌曲など純音楽作者の権益権利強化へ

2012年7月3日
出所: 文化体育観光部

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関連団体と協力して正当な著作権使用料の支払いを定着

比較的に注目されてこなかった伝統音楽や歌曲、童謡などの分野における創作者の権利強化に向けて、政府と関連団体が協力して取り組むことを決めた。

文化体育観光部は、2日、韓国音楽著作権協会、韓国国楽協会、韓国芸術歌曲連合会、韓国童謡作詞作曲家協会などと懇談会を開き、実態把握とともに韓国伝統音楽、歌曲、童謡創作者の著作権を保護するための措置を積極的に講じることにした。

音楽創作分野の著作権を管理している韓国音楽著作権協会の資料によると、昨年の音楽著作権使用料の分配総額1123億ウォンのうち、海外分配額139億ウォン(12%)を除き、大衆音楽分野の分配額が963億ウォンと86%を占めているが、童謡は13億ウォン(1.1%)、歌曲は3億ウォン(0.3%)、国楽は1億ウォン(0.1%)に過ぎないことが分かった。

特に著作権使用料の分配額が最も少ない国楽の場合、最近になって数多くの国楽曲が創作されているにもかかわらず、著作者の作品登録頻度数が低く、それを使用するコンサート会場側も作品の利用許諾申請や著作権料の支払い手続きなどをしないで公演する場合が多いことも確認された。

こうした状況を受けて文化部は、国立国楽院など全国の国公立コンサート会場を対象に、著作権の使用許諾と作者の表記などの著作権処理方法を書いた案内指針を送るなど、著作権使用料の支払い文化を定着させるための取り組みを始める。

音楽著作権協会は、国楽などの分野における著作権管理を強化するため、純音楽著作権の管理専任職員を増強することにした。

国楽協会、芸術歌曲連合会、童謡作詞作曲家協会などの関連団体も個別の創作者が音楽著作権協会に作品の管理委託を行ない、より効果的に権利を保護できるよう取り組む計画だ。

問い合わせ:文化体育観光部 著作権産業化(02-3704-9482)

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