知的財産ニュース [世紀の特許合戦] 特許合戦、今後はどうなる?

2012年8月26日
出所: 電子新聞

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陪審員評決を報告されたコウ・ルーシー裁判官は、早ければ1カ月以内に判決を言い渡すと予想されている。

陪審員は、サムスン電子が意図的にアップルの特許を侵害したと判断したため、損害賠償額が3倍も高まる可能性がある状況だ。

特許専門家は、サムスン電子がコウ裁判官に陪審員の評決が不当であるうえ、証拠も不十分だと再考を要請すると分析した。

サムスン電子は、陪審員評決が裁判所の判決が確定した場合、特許権専門の連邦巡回控訴裁判所に控訴すると予想されている。控訴審は、アップルの縄張りであるカリフォルニアのサンノゼではなく、東部のワシントンで行なわれる。

特許法人アジュヤンホンのイ・チャンフン弁護士は、「連邦巡回裁判所で陪審員の評決が覆る確率は4~5割」だと述べた。連邦巡回裁判所の控訴審は、原審判決を無視し、新しく判決することになる。

控訴裁判になると、審理だけで7カ月、最終判決までは1年から1年6ヵ月がかかると予測されている。控訴裁判所では、特許権がどれだけ広範囲に適用されるかに焦点を合わせて判断する。

イ弁護士は、「控訴審でサムスン電子が負ければ、他国の判決にも影響を与えるだろう。これをきっかけに両社が交渉に乗り出す可能性もある。」と述べた。

米国ではアップルが圧勝したが、両社の特許合戦は、世界各地でまだ進行中だ。

米カリフォルニア連邦北部地方裁判所は、来月20日、アップルがサムスン電子の「ギャラクシーTab10.1」などのモバイル端末について提起した販売の永久差し止め処分に関する審理に入る。北部地方裁判所は、27日までに、どの機種の販売差し止めを求めるかアップルに提出を要請した。

東京地方裁判所は、31日、アップルがサムスン電子日本法人を相手に提起した訴訟の中間判決を下す。日本の裁判部は、31日、特許侵害についての判断を提示し、損害賠償額の決定は、最終判決に先送りするとみられる。9月中には、ドイツとオランダで審理が予定されている。韓国でも両社ともに控訴すると予想されている。

キム・インスン記者

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