知的財産ニュース LG電子、大法院(最高裁)で洗濯機DD技術の特許権が認められた

2012年1月24日
出所: 電子新聞

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7年間続いたLG電子と大宇エレクトロニクス間の洗濯機「直接駆動方式(ダイレクト ドライブ,Direct Drive)」に関する特許訴訟で、LG電子が最終的に勝訴した。

LG電子は去る19日、大法院(最高裁判所)から特許権の有効性が最終的に認められたと24日明らかにした。

大法院全員合議体は「該当の特許技術に、既存の先行技術から容易に導出することが難しい進歩性があることが認められる」として、特許無効を宣告した2審判決を破棄して高等法院(裁判所)に事件を差し戻した。

直接駆動方式は、洗濯槽を回すモーターを洗濯槽に直接連結させることで精密なモーター制御による洗濯力の強化、エネルギー節減、低騒音などが可能な技術だ。

今回の特許訴訟は去る2006年12月、LG電子が大宇エレクトロニクスに洗濯機における直接駆動方式関連の特許技術侵害禁止訴訟を提起したことから始まった。

第1審の裁判所は、大宇エレクトロニクスが特許権を侵害したと判断、LG電子に18億ウォンを賠償するように判決を下した。続いて2010年ソウル高等法院が下した第2審では、LG電子の洗濯機関連技術が特許の必須要件である「進歩性」を有していないと見なし、大宇エレクトロニクスはLG電子の特許を侵害しなかったとして決定を下している。 そして、大法院はまたLG電子の技術に対する進歩性を認定、高裁の判決をひっくり返した。大法院の原審破棄による差し戻し審は、今年上半期中に結論が出る可能性が高い。

LG電子は、米国・日本・中国などの主要国で該当技術に対する特許権が認められている。昨年8月には、ドイツ連邦裁判所から同一技術の特許有効の判決を受け、2010年末は米国特許庁の特許再審査も通過し、特許権を認められた。

LG電子関係者は「韓国の裁判所の特許有効判決は「ダイレクト ドライブ」技術の優秀性と独創性をもう一度立証した」とし、「今後もLG電子は核心特許技術の保護のために強力に対応するだろう」と話した。

金・スンギュ記者

(ジェトロソウル事務所注:本大院判決において、「特許発明の無効審決が確定する前でも、その特許が無効になることが明白な場合には、この特許権による特許侵害禁止または損害賠償などの請求は、特別な事情がない限り権利濫用に該当し許されない」との説示が示されている模様)

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